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微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

2017年2月26日(日)キャリタス就活フォーラムDISCOイベント振り返り

 

本日は、先日の日曜日に開催されましたキャリタス就活フォーラムby DISCO様のイベントを振り返らせて頂こうと思います。

 

本イベントでの登壇は約半年ぶりとなりました。

 

場所は…ここはどこでしょうか?

いつもとは違うアングルから。

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左端に見える特徴的な建物がヒントです。

 

 

正解は…

 

今回も…

 

東京ビックサイトでした。

 

私がお話しさせて頂いたテーマは、面接の空気を微表情から察し、面接の流れを変える!でした。しかし、いきなり微表情を読みながら、コミュニケーションの流れを変えるのは不可能ですので、微表情を活かすためにも、微表情までは読み取れなくても面接でよい空気をつくるために大切なこと、最初に伝えたいことをお伝えさせて頂きました。それは、

 

面接のためにどう事前準備し、面接時に面接官の眉の動きにどう注意して話すべきか

 

ということです。毎回繰り返し強調させて頂いているように(会場で毎回同じこと言ってるな~と思われる学生さんはいないハズですが!)、今回も強調させて頂きました。

 

それでは、面接が上手くなるTipsの紹介です。

 

①面接のためにどう事前準備するか?

 

志望動機、良いところ、悪いところ、学生時代頑張ったこと…などの予想され得る各トピックについて、1分、3分、5分(できれば10分も)バージョンを用意して下さい。そして面接本番では、1分バージョンを簡潔に話すようにしてみて下さい。

 

それはなぜ?

 

一対少人数でのコミュニケーションにおいて、人は1分以上一方的に話を聞いていると長いと感じるためです。面接が上手くなる第一歩は、まずは質問されたこと(質問に対する回答に限らず、自分からの発信も含む)を1分で簡潔に話し、状況に応じてそのトピックを終わらせるべきか、広げるべきか判断するのがオススメです。

 

②面接時に面接官の眉の動きにどう注意して話すべきか?

 

他者の感情を読むための観察ポイントは多岐にわたりますが、まずは面接官の「眉が上がる」「眉が下がる」だけを意識して下さい。「眉が上がる」は、情報検索サイン、平たく言えば、もっと話が聞きたい、興味・関心サインです。「眉が下がる」は、集中サイン、つまり、「あなたの話、理解するのが難しい」サインです。これは面接官の顔に2秒ほど表れるので、注意をしていれば気付けるハズです。この知識を使ってコミュニケーションの情報量を調整します。あなたの話を聞いている面接官の眉が上がれば、その話について興味があるため、その話について掘り下げたり、広げる努力をするべきです。面接官の眉が下がれば、その話を理解することが困難であるため、丁寧に説明し直したり、面接官に質問をするべきです。

 

話を掘り下げたり、広げたり、丁寧に説明し直したり…ってそんな器用なこと緊張した面接時に出来るの?と思われるかも知れません。そこで①面接のためにどう事前準備するか?が大切なのです。

 

一方で、「こんなの簡単!」と思われた方々に一言。様々なコミュニケーションを観察する場面が多々あるのですが、眉の上げ下げから情報の出し入れを適切に出来ていると思われる人は、1割くらいです。思いのほか難しいのです。その理由の大半は、眉の動きの意味がわからないのではなく、相手の顔を意外なほど見ていないのです。その理由は様々ですが、主に自分が話すことに意識が集中してしまい、相手に意識を向ける余裕がないからだと思います。しかし、相手の顔(眉)に意識を向けるということに少し気をつけるだけで、驚くほど上手く思いを伝えられるようになるでしょう。

 

 

清水建二 

参考図書

 面接対策本の決定版と呼べるほど、面接に必要な核となる情報が掲載されています。

数ある面接本の中では一番のオススメです。

新卒採用基準: 面接官はここを見ている

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面接採用官側の視点も勉強してみると意外な発見がありますよ。

この書籍がダントツでオススメです。

採用学 (新潮選書)

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コース開講のお知らせ&今後の予定

 

本日は直近&今後開催予定のコースのお知らせです。

 

①4月より開催予定のコースは次の二つです。

 

・「表情・しぐさ分析総合コース」

2017年4月の開催分の申込を開始しております。

コースの詳細&お申し込みは以下のURLからお願い致します。

表情・しぐさ分析総合コース | Peatix

 

本コースの次回の開催は2017年10月を予定しております。

 

・「戦略的インタビューコース」

2017年4月の開催分の申込を開始しております。
コースの詳細&お申し込みは以下のURLからお願い致します。

戦略的インタビューコース | Peatix

 

本コースの次回の開催は未定です。

 

②今後開催予定のコースは次の三つです。

 

・「表情分析エキスパートコース」

2017年10月に開催予定です。本コースの受講には、「表情・しぐさ分析総合コース」の受講が必要条件となります。同時受講は出来ませんので、エキスパートコースを10月に受講されたい方は、4月開講の「表情・しぐさ分析総合コース」をご受講下さい。

 

・「表情・しぐさ分析総合コース」in 中部地区

名古屋で半年コースを開催できればと考えています。スタート時期は今年の初夏を検討しています。おそらく、土曜日もしくは日曜日開催、一月一回4時間×6回になると思われます。ただ弊社の半年コースを東京以外で開催したことがないため、どのくらい受講希望者がおられるのか予想できません。西日本、中部地区、名古屋周辺にお住まいで、興味のある方がおられましたら、弊社アドレスまでメール下さいませ。


info@microexpressions.jp

 

「表情・しぐさ分析総合コース」in 中部地区興味あり、土・日なら受講可能、のような感じで一言頂ければ幸いです。

 

・「表情・しぐさ分析トレーナーコース」

弊社が認定するトレーナーを養成したいと考えています。非言語に関する知識テスト、技能テスト、映像分析や講義デモンストレーションなどを実施させて頂き、それら総合力を身に着けていると判断された方のみに弊社のコンテンツを外部で教えることができる認定をお渡しできれば、と考えております。開催時期などは未定ですが、今後の予定としてお知らせさせて頂きます。

 

なお、目下、一般の方向けの短時間セミナーや公開講座の開講予定はありません。

 

その他、コースに関するご要望やお問い合わせなどございましたらお気軽にご連絡下さい。お電話よりメールの方がスムーズかと思います。

 

おまけ

先日出張で訪れたホテルin名古屋からの素敵な景観

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清水建二

 

 

子どもが恥ずかしがるのはいつから?

 

子どもが「恥ずかしがる」とはどういうことでしょうか?恥ずかしいという感情、つまり、羞恥や恥という感情を抱くのはいつ頃からで、そうした感情を抱けるということは何を意味しているのでしょうか?

 

Lewis(1989)らの研究によれば、子どもが恥ずかしさを感じ始めるのは、2~3歳頃からと考えられています。そしてその感情は、子どもが自分と他者・社会との関係を意識し始めるからこそ生じるものだとしています。

 

Lewis(1989)らによる興味深い研究があります。平均生後22ヶ月の子どもの鼻にこっそりと口紅を塗ります。そしてその子どもたちに鏡を見せ、自分の鼻についた口紅を拭き取ろうとするかどうかを観察します。そうした行動が出来る子どもは、自分の身体というものがわかっており、客観的に自分のことを認識出来ている、自己意識があるとみなされます。

 

この口紅テストをクリアした子どもたち(鏡の自分ではなく自分の鼻についた口紅を直に拭き取ろうとした子ども)とクリアできなかった子どもたちにわけ、様々な場面に直面するそれぞれの子どもたちの反応を比較します。その場面とは、見知らぬ人と対面する場面、自分を鏡で見てもらう場面、褒められる場面、踊ってもらうように頼まれる場面です。

 

それぞれの場面での子どもの反応にどのような違いが観られたでしょうか?

 

見知らぬ人と対面する場面では、両者の子どもに反応の違いはなく、両者の子どもとも恐れを抱く傾向にあることがわかりました。この、見知らぬ人=怖いもの、という図式は自己意識がある・なし関わらず自動的に感じられてくる原始的な感情であることがわかります。

 

しかしその他の場面では、口紅テストをクリアした子どもの方が、そうでない子どもに比べて、恥ずかしがる傾向にあることがわかりました。つまり、自己意識が成立しているからこそ、恥ずかしいという感情を抱くのだと考えられるのです。

 

恥ずかしさ以外にも、誇り、罪悪感などの感情も2~3歳くらいの間に発達すると考えられています。

 

みなさんの周りのお子さんは、いつ頃から恥ずかしがりますか?1歳半や2歳の早い時期に恥ずかしがる様子を見せていたら、すでに「自分を持っている」「社会の中の自分を意識出来ている」早熟なお子さんなのかも知れません。

 

(私に子どもが出来たら、1歳半以降、毎日子どもの鼻に口紅を塗って観察してみよう。)

 

 

清水建二

参考文献

本ブログで紹介した研究はもともとはLewis(1989)らの研究ですが、記事作成にあたり、遠藤(著)「発達における情動と認知の絡み」p.15-16高橋・谷口(編)『感情と心理学』北大樹書房(2002)の記述を参考にさせて頂きました。本記事の内容に関して詳細を知りたい方は以下の文献を参照下さい。

感情と心理学―発達・生理・認知・社会・臨床の接点と新展開

感情と心理学―発達・生理・認知・社会・臨床の接点と新展開

 

 

旅行者と非旅行者をどう見分けるか?-解答編


前回のブログをまだお読みになっていない方は、是非お読みください。お読み頂いた方が、本ブログ読後の納得感が違うと思います。

 

では、改めまして。以下に保安員とあなたの会話を展開します。保安員の質問に真実条件とウソ条件でそれぞれ答えてみて下さい。全ての質問に回答後、回答をそれぞれの条件間で比べてみて下さい。

 

それではスタート。

 

あなたが入国審査を受けるための列に並んでいると、一人の空港職員があなたに声をかけてきました。


保安員:こんにちは。今日は風が強いですね。飛行機での移動はどうでしたか?
あなた:(     )。
保安員:そうですか。それは○○でしたね。私は空港の保安職員です。保安検査のために少しお時間を下さい。いくつか質問をさせて頂きますので、あなたのことについて教えて下さい。
あなた:はい。
保安員:最終学歴について教えて下さい。
あなた:(     )。
保安員:その学校の先生の名前を教えて下さい。
あなた:(     )。
保安員:ありがとうございます。パスポートを拝見させて下さい。(パスポートを見ながら)色々なところに旅行に行っているんですね。
あなた:はい。
保安員:滞在時どこに行かれますか?
あなた:(     )。
保安員:そこは空港からどのくらい時間がかかりますか?
あなた:(     )。
保安員:そこに行くための交通手段を教えて下さい。
あなた:(     )。
保安員:そうすると、そんなに遠くないですね。次の質問です。あなたのご職業は何ですか?
あなた:(     )。
保安員:本社はどこですか?
あなた:(     )。
保安員:社長はどなたですか?
あなた:(     )。
保安員:わかりました。これで質問は終わりです。ありがとうございました。どうぞ入国審査にお進みください。


いかがでしたでしょうか?ウソ条件で真実条件と同じように回答することは難しかったと思います。保安員の質問ロジックや質問例を具体的にここで説明することは避けますが、端的に説明すれば、普通、空港で質問されるとは考えられないものの、真実ならば答えるのが難しくない時間・空間・関係者に関わる質問をしています。そして回答の真実性は、ウソの言語・非言語サインや一般的な旅行者の行動パターンとの乖離・逸脱度合い…等々を考慮しながら推定していきます。

 

真実条件に関しては全ての質問におそらく簡単に答えられたと思いますが、ウソ条件だと上記の質問に対する答えを用意していなかったと思われます。

 

本物の空港の入国審査の列に犯罪者役の実験参加者を紛れ込ませて、そこに勤務する保安員がその犯罪者役を見抜けるか否かを調査した研究によると、非言語観察トレーニングしか受けていない保安員に比べ、上記の質問法+言語観察法のトレーニングも受けた保安員の方が、犯罪者役を見抜く精度が高かったことがわかっています。具体的な検知率としては、66%です。それほど高い数値だとは思えないかも知れませんが、これは犯罪者役の実験参加者のモチベーションと本物の犯罪者のモチベーションに起因するところがあると思います。本当の犯罪者ならばウソがばれることによって失うものが大きいので、この検知率はさらに高くなると予想されます。

 

ウソ検知の科学は、非言語だけ、言語だけ、質問法だけ、という単体ではなく、統合型へと、科学者及び実務家の検討が日々重ねられながら、進歩しています。今後も最新のウソ検知の科学をレポートさせて頂きたいと思います。

 


清水建二
参考文献
Ormerod TC, Dando CJ. Finding a needle in a haystack: Toward a psychologically informed method for aviation security screening. Journal of Experimental Psychology: General. 2015; 144(1):76.

旅行者と非旅行者をどう見分けるか?-問題編

 

空港で行われる保安検査において、普通の旅行者と非旅行者(不法入国者やテロリストなどの犯罪者)とを見分けるために様々な手法が各国、各空港で実施されています。

 

代表的なものに微表情やボディーランゲージなどの非言語観察を用いた検査法があります。しかし非言語観察法を保安検査に頼るべきかどうかについてはその妥当性に関して議論が割れています。

 

保安検査の非言語観察法とは、保安員が入国審査を待つ人々にランダムに近づき、もしくは不安そうな表情や動作をしている人に近づき、入国の目的など様々な質問をし、ウソと関連の深い非言語行動を取っているか否かを観察し、回答者をパスさせるか、さらなる検査のために個室に移すか(第二次スクリーニング)を判断する方法です。

 

この方法の中に微表情検知も取り入れられており、一定の効果を上げているのは確かなのですが、エラーが多すぎるという問題が指摘されています。例えば、恐怖の微表情やネガティブなボディーランゲージから犯罪者を検知できることもあるのですが、何でもない普通の旅行者まで第二次スクリーニングに移してしまうケースが多々起きているのです。

 

ある国に入国しようとする99%以上の人々は普通の旅行者や母国に帰国するだけなのですが、そのうちの何%かは様々な理由―待ち合わせ時間に間に合うか?トイレに行きたい!保安員に疑われているのが怖い!!ーで感情に起伏を生じさせてしまう人もいます。それを保安員は犯罪者やウソのサインと誤判断してしまうのです。

 

そうした誤判断を減らし、適確に旅行者(母国帰国者なども含む)と非旅行者を見分けるために、非言語観察法だけでなく、戦略的な質問法及び言語観察法を混ぜたスクリーニング法が検討されました。ある実験の結果、ある種の混合手法は非言語観察法のみよりも正確な判断が出来ることがわかりました。

 

この混合手法とは?ということですが、その手法を紹介する前に、ぜひブログの読者の方に体感して頂きたいことがあります。

 

真実条件とウソ条件を設定しました。ご自身がその立場になったとしてちょっと想像してみて下さい。なおウソ条件をリアル犯罪者設定にすると話が…なので、変えます(それでも犯罪者なのですが…)。以下、ちょっと考えてみて下さい。

 

真実条件:飛行機を交通手段として利用した旅行の実際の体験を頭に描いて下さい。そして目的地の空港に着いたときのことを思い出して下さい。その記憶を頼りにこれから入国審査を受けて頂きます。

 

ウソ条件:あなたはフードファイターです。どの国の大食い選手権に出場しても必ず優勝してしまうため、あなたは全世界の大食い選手権に出入り禁止となっています。しかし、大食いへの情熱を止めることが出来ずに、ついに整形手術までして、新しい身分と偽造パスポートを手に、アメリカのロサンゼルスで開催される大食い選手権に出場することにしました。ウソの身分を設定し、単なる旅行者として振る舞う準備をして下さい。入国審査やその前の段階で何が起きるかわかりません。ウソの身分と旅行者としての振る舞いを出来るだけリアルに設定して下さい。さてアメリカに降り立ったあなたは、これから入国審査を受けて頂きます。

 

真実条件とウソ条件を頭に描いて下さい。次回のブログにおいて保安員のスクリーニング検査を受けて頂きます。保安員の質問に答えて頂きます。特にウソ条件のとき、どれだけその質問に答えられるか、答えられないかが、体感して頂きたいことになります。それぞれの条件においてどんな違いが生じるか、それぞれの条件をクリアに描けば描くほど実感して頂けると思います。それでは次回お楽しみに。

 

 

清水建二

安倍首相を応援したくなる微表情

 

この動画を観ていると安倍首相を応援したくなります。

 

 

これまでの大統領とは一癖も二癖もあるビジネスマン出身のトランプ大統領。彼とどんな政治を繰り広げるのか?どんな戦略で交渉カードを出し入れするのか?

 

より良き日本の実現を、より良き世界の均衡を、期待しています。


追伸:首相は英語をどのくらい勉強する、と言うのか、使うもの何ですかね?

 

清水建二

愉快、納得、未知、感傷的、ひらめきの表情発見…か?

 

万国共通の7表情と準万国共通の11表情というものがあります。万国共通の表情、つまり、ある感情を抱くと、いつでも、どこでも、誰にでも、同じ表情筋の動きが伴われてその感情が顔に発現するという現象のことです。

 

ダーウィン以降の150年にわたる表情研究により、現在では、幸福・軽蔑・嫌悪・怒り・悲しみ・恐怖・驚きという7つの表情が全ての人の顔に同じように表れることがわかっています。とりわけ、生まれてから一度も目の見えたことがない盲目の方々も私たちと同じ表情をするという観察研究もあり、注目に値します。

 

さて、この7表情以外の万国共通の表情を探る研究が進められており、羞恥、恥、罪悪感、畏れ、誇り…などが研究されています。現在、11の表情がおそらく万国共通なのではないかと考えられています。

 

そのような中、2016年に発表された最新の研究で愉快、納得、未知、感傷的、ひらめきの表情とはどういうものか?という探索的な研究がなされ、新たな万国共通な表情の可能性が模索されています。

 

愉快、納得、未知、感傷的、ひらめき感情が喚起されるような映像が注意深く選ばれ、それを実験参加者に観てもらいます。各々の映像を観ている実験参加者の表情の動きが計測されます。その結果、それぞれの表情について以下の動きが顕著に観察されました。

 

愉快…頬が引き上げられる+口角が引き上げられる

➡いわゆる「ドゥシェンヌ・スマイル」というものです。満面の笑み、という表現の方がわかりやすいでしょうか。愉快表情は、万国共通の幸福表情と同じようです。

 

納得…眉の外側が引き上げられる+まぶたが上に引き上げられる

未知…眉の外側が引き上げられる+眉が中央に引き寄せられる+まぶたが上に引き上げられる

➡「眉が引き上げられる」「まぶたが上に引き上げられる」という動きは情報検索に関わる顔の動きです。納得と未知の表情に共通しています。両者の表情の違いは、「眉が中央に引き寄せられる動き」が顕著か否かということのようです。「眉が中央に引き寄せられる」とは熟考を意味します。納得した場合、もう熟考状態から解放されているため、この動きがないのだと思います。一方、未知の場合、自分の知らない情報が目下、伝えられている状態で既知に移行する前の段階です。既知に向かうプロセスにおいて「眉が中央に引き寄せられる動き」という熟考シグナルが表れるのだと思われます。

 

感傷的…眉の内側が引き上げられる+口角が引き上げられる+唇が口の中に巻き込まれる

➡「眉の内側が引き上げられる」は悲しみに関連する動きで、後者2つの動きは併せて、スマイルコントロールです。なぜスマイルが起きたのか?コントロールされる必要があるのかは謎です。

 

ひらめき…眉が中央に引き寄せられる+口角が引き上げられる+唇が上下に離れる+まぶたが閉じられる

➡普通の驚きとは全然違う表情ですね。なぜこのような表情になるのでしょうか?色々理由付け出来なくもないのですが、総体的に言って謎です。

 

いかがでしょうか?何となくそんな表情するかも、と言った感じでしょうか。

果たしてこれらの表情は万国共通表情のリスト入りするのか・否か!!

今後の研究蓄積を待ちたいと思います。

 

 

清水建二

参考文献

McDuff. Discovering facial expressions for states of amused, persuaded, informed, sentimental and inspired. ICMI 2016 Proceedings of the 18th ACM International Conference on Multimodal Interaction. Pages 71-75.Tokyo, Japan November 12 - 16, 2016. ACM New York, NY, USA ©2016. table of contents ISBN: 978-1-4503-4556-9 doi>10.1145/2993148.2993192.