微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

表情分析の推進力-簡単に出来ることと暇かけて出来ること-

 前回のブログでは、国際政治を事例に表情分析の予測力について書きました。本日は、表情分析の推進力と題し、弊社受講生さんが実現している表情分析の効用について書きたいと思います。

 

表情分析の効用を直接的なものに限定すれば、端的に表すことができます。

 

例えば、

 

熟考表情を読みとることが出来れば、適切な情報の伝え方を意識できるようになる(例、子どもに上手く勉強を教えられる、お客様にわかりやすい営業が出来る、わかりやすいプレゼンが出来る)。嫌悪表情がわかれば、相手の食や話題の好みがわかるようになる(例、思いやりを持った接待が出来る、触れて欲しくない話題がわかる)。軽蔑表情がわかれば、相手の自尊心がわかるようになる(例、褒めポイントがわかる)。驚き表情がわかれば、相手の欲しい情報がわかる(例、相手の興味にダイレクトに届く営業が出来る)。怒り表情がわかれば、相手の抱える障害がわかるようになる。恐怖表情がわかれば、相手の弱点がわかるようになる。幸福表情がわかれば、相手の笑いのツボがわかる。

 

などなどです。

 

こうした限定的な効用は、弊社が開催する24時間のコースや、数時間の研修、場合によっては一回のセミナーでも身に着けることが出来、実生活に役立たせることが出来るようになるでしょう。

 

 一方、表情分析を用いて、仕事の幅を広げる、ウソを見抜けるようになる、相手の悩みを解決に導く、学術研究に用いる、魅力的になる、人生を豊かにする等々を実現しようとするならば、年単位(人生を目的にするなら、自ずと一生)の学びが必要になります。それは、表情分析は各々の持つ知識や経験の推進力として機能するからです。知識と知識、スキルとスキル、経験と経験が有機的につながるのに熟成が必要なのです。

 

非言語に関する専門知識をお持ちの受講生さんは、表情分析を学ぶことで、専門知識の幅を広げ、その結果、書籍を出版したり、メディアに出演されたり、セミナーを開催されたりしています。

 

会社経営者の受講生さんは、経営経験だけでなく、幅広い学識をお持ちで、表情分析の知見を得ることで、採用面接で採用すべき人材と採用すべきでない人材を適切に判断されています。

 

ギャンブル好きの受講生さんは、ギャンブル歴が長く、様々なギャンブル戦略を熟知しており、微表情検知トレーニングに励むことで、ポーカー大会の上位にランクインされるようになりました。

 

安全保障に携わる受講生さんは、各種情報収集のスキルを保持しており、そこに微表情を読みとるスキルを加えることで、対象者のウソを高い精度で推測できるようになりました。

 

警備・警察・防犯業務をされている受講生さんは、犯罪心理学の知識、人間存在に対する哲学に表情分析のスキルが加わることで、犯罪者が抱える心の問題にアプローチする説諭が出来るようになりました。

 

管理職の受講生さんは、日々磨かれるカウンセリングスキルに加え、表情分析スキルを獲得することで、上司・部下双方からもたらされる相談に、これまで以上に適切に対応できるようになりました。

 

大学・大学院生の受講生さんは、ご自身の専門分野に表情分析というツールを導入することで、これまでわかっていなかった知見を生み出すことが出来、研究者を目指す、あるいは、目下、研究者として独自の道を歩まれています。

 

 他にも様々実例がありますが、これら効用は、年単位の表情分析の学びをご自身の知識や経験に結び付けることで得られたもの。表情分析から得られた知見やスキルを、ご自身の目と手と頭で試行錯誤し、高度な実用知に変換された結果だと思います。

 

人生を豊かにするという目的で表情分析を学ばれる受講生さんもいらっしゃいます。実用的な目的を全く考えていないわけではないかも知れませんが、表情分析を学ぶことを純粋に楽しいと思われているのだと思います。これはこれで素敵です。学術論文を丹念に読み、動画分析を正確にこなし、議論に参座する。知を追求するヒューマニティーに感銘を受けます。

 

 弊社は、セミナー、コース、社員研修、個別指導等々、様々な形で表情分析の学びを提供しております。学びの時間も1時間~数十時間、年単位と様々です。全ての学びに共通するものは、科学と実務に裏付けられた知見及び静止画・動画を用いたトレーニングの提供です。学ぶ時間が増えるほど、知見とトレーニングは豊富になり、能動的な学びは増え(ご自身で事前に調べて頂いたり、分析して頂いたり、成果を発表頂く等)、受講生さん同士の議論・交流は盛んとなり、表情分析の学びをご自身の知識や経験と結び付けやすくして頂けるでしょう。

 

また、弊社コンテンツは、年単位で進歩します。それは、新しい科学知見が生まれたり、受講生さんからの生きたフィードバックを得ることが出来たり、それらを反映させた動画教材を定期的に作成・更新しているからです。同じセミナーやコース名のものでも、2年後、3年後に受講することで、変更が加わり、新しい学びを得ることが出来るでしょう。

 

「まずは軽く学びたいという方」から「人生を豊かにしたい方」まで、様々な方からのご受講をお待ちしております。2024年4月以降、各種セミナー&コースがスタートします。弊社設立から10年の試行錯誤のプロセス及び現時点での最新結果が反映されたコンテンツをお届けします。

 


清水建二