微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

空気研主催2024年10月期開講コースのお知らせ

(株)空気を読むを科学する研究所主催
2024年10月期開講コースのお知らせです。

 

2024年10月から2025年3月までの期間で
開催予定のコースは、次の2つです。

 

コース名:「表情・しぐさ分析総合コース」
開講日時:2024年10月12日 (土) 13:00開講
概要:科学的検証及び実践に裏付けられた表情・しぐさの読み解き方
及び活用法を身につけたい方向けの、2014年から続く定番コース。
受講形式:オンラインのみ(お休みの場合、録画をご覧いただくことが出来ます)
詳細・お申込み:https://peatix.com/event/4107333/view

 

コース名:「清水ゼミ」
開講日時:2024年10月26日(土)13:00開講
概要:FACS認定コーダーが、さらなる知識及び技術向上を目指し、学ぶコース。
受講形式:対面・オンライン(お休みの場合、録画をご覧いただくことが出来ます)
詳細・お申込み:https://peatix.com/event/4107869/view

 

興味・関心のある方は、是非、
空気を読むを科学する研究所で一緒に学びましょう。

 

東京、神奈川、埼玉、千葉、名古屋、岐阜、福島、
京都、大阪、神戸、岡山、新潟、山口、鹿児島等々、
日本各地から学びに来られています。
参加自由の懇親会なども不定期で開催しますので
共通の関心を持つ仲間を作ることも出来ます。

 


清水建二

書評:バチャ・メスキータ (著), 高橋 洋 (翻訳), 唐澤真弓 (解説)『文化はいかに情動をつくるのか――人と人のあいだの心理学』紀伊國屋書店(2024)

本日は、書籍の紹介をしたいと思います。

 

バチャ・メスキータ (著), 高橋 洋 (翻訳), 唐澤真弓 (解説)『文化はいかに情動をつくるのか――人と人のあいだの心理学』紀伊國屋書店(2024)

 

という書籍です。ざっくり内容紹介は次の通りです。

 

 〈喜び〉〈怒り〉〈悲しみ〉などの情動は、世界共通ではなく、文化ごとに異なる。情動の発生やとらえかたは文化によって異なるため、グローバル化が進むことで、情動に関わるすれ違いが軋轢を起こし得る。よりよい多文化共生社会を実現するためにどのような情動リテラシーが必要か、実証的な証拠を基に提言する書。

 

【目次】
第1章 ロスト・イン・トランスレーション
第2章 ふたつの情動――MINE型とOURS型
第3章 子どもの育てかた
第4章 「正しい」情動と「間違った」情動
第5章 絆を結ぶ、快く感じる
第6章 情動を表わす言葉の多様性
第7章 ワルツを学ぶ
第8章 多文化社会を生きるための情動理解

 

MINE型情動とOURS型情動

 

 本書を理解する上で欠かせない概念が、「第2章 ふたつの情動――MINE型とOURS型」です。MINE型情動モデルとは、「心に関する(Mental)」「個人の内部に存在する(Inside the person)」「本質主義的な(Essentialist)」情動モデルを意味し、WEIRD(Western, Educated, Industrialized, Rich, Democratic)文化圏で流布しているとしています。一方、OURS型情動モデルとは、「個人の外部に存在する(Outside the person)」「人間関係的な(Relational)」「状況に規定された(Situated)」情動モデルを意味し、非WEIRD文化圏、かつ歴史的に流布している/してきたとしています。

 

簡単に言えば、情動の発生を自身に置くか、人と人に間に置くか、という感じになるでしょう。

 

MINE型文化圏の人々は、次のような特徴があるとされています。
・身体の変化に基づき自己の感情を特定
・個人の相貌から情動を判断しようとする
・快く感じることは健康の証と考える
・情動は表現するもの、状況を引き受けるもの
・情動の抑制はあまり見られず、心や人間関係に有害な作用を及ぼす

 

OURS型文化圏の人々は、次のような特徴があるとされています。
・人と人のあいだで起こっている出来事から情動を推測
・居合わせている人々全員の顔から情動を判断し、相貌から行動を推測する
・健康より建設的な活動を重視
・情動は当面の状況の要請に合わせた行為として顕現

 

もちろん、WEIRD文化圏でもOURS型情動モデルに当てはまることもあれば、非WEIRD文化圏でもMINE型情動モデルに当てはまることもあると筆者は留意します。

 

日本人とアメリカ人の典型的な怒りシナリオの違い

 

 具体的な感情を基に考えるとよりコントラストがはっきりします。「第4章 「正しい」情動と「間違った」情動」から怒りエピソードについて紹介します。

 

日本人の典型的な怒りシナリオを筆者はこう説明します。

「私はあの人から不当な扱いを受けたと感じて自分を守ろうとしたが、人間関係が損なわれることを避けるために、利己的な行動や幼稚な行動をしないよう心掛けた。そして相手の視点を理解しようと試み、自分にも誤りがあれば謝るし、そうでなければ何もしない」(引用p.147)。

 

アメリカ人の典型的な怒りシナリオを筆者はこう説明します。

「私はあの人から不当な扱いを受けたと感じた。そして<こんなひどい扱いを受けるいわれなどない><もっとまともな扱いができなかったのか><黙って屈辱に耐えるつもりはない>と怒った」、もしくは「こんな明らかに間違った扱いをするなんてあの人は頭がおかしいのではないか。もしかすると邪な企みを隠しているのかも知れない。あるいはもともとそんな人なのかも知れない」(引用p.147)。

 

筆者は、「日本人の怒りとアメリカ人の怒りは、同じ情動なのか?」と投げかけます。そして、OURS型情動モデルの視点に立てば、いかなる怒りも他の怒りとまったく同じとは見なせない。日本人とアメリカ人の怒りは、誰かから不当な扱いを受けたことに起因し、怒りの経験と呼ばれている点では一致する。しかし、情動を安定した心の状態としてとらえない限り妥当性を失う、と説明します。

 

「情動は世界共通ではない」とは、どういう意味か?

 

 本書を理解する上での肝は、冒頭に書いた、「情動の発生やとらえかたは文化によって異なる」という箇所、また、今書いた「日本人とアメリカ人の怒りは、誰かから不当な扱いを受けたことに起因し、怒りの経験と呼ばれている点では一致する」と考えます。

 

筆者の述べる「情動は、世界共通ではなく、文化によって異なる」というのは、「ある情動が発生する原因が異なり得、異なるプロセスを経て、異なる行動・帰結となり得る」ということだと思います。抽象レベルにおける情動のテーマ、怒りで言うところの「不当な扱いを受けたこと」は世界共通だと、私の理解、そして私が知る限りの知見では、そう考えます。

 

また、筆者は、「表情に万国共通のマーカーはない」と述べますが、これは、ある出来事に対してある情動が発生し、それが最初は怒りであったとしても、文化的な思考が働き、情動が変遷することで、様々な表情になり得るために、「表情に世界共通のマーカーはない」としているのではないかと私は捉えます。その証拠に、本書で指摘される、「表情に万国共通のマーカーはない」とする根拠は明確には思えず、生物学的な共通基盤から発生し得る情動―例えば、物理的な攻撃を加えられる、腐ったものを食べる、死を感じる―が全くと言ってよいほど語られません。文化をテーマにしているからなのでしょうが、情動・表情が万国共通ではない、とする書き方は、誤解を与えかねないと思います。

 

いくつか批判も指摘しましたが、総体的に本書は良書です。異なる文化圏に属する方々だけでなく、他者を理解する上で、とてもよい本だと思います。本書を読むことで、目の前の人が、怒り、嫌悪し、悲しむとき、これらの原因や相手が求めている行動を早合点せずに、熟慮・解釈しようと意識できるようになると思うからです。情動に関心のある方は、本書を本棚に置き、何度も読み返すだけの価値があると思います。

 

www.amazon.co.jp

 

 以上のように清水がリアルタイムで読む本について、「もっと知りたい」「語り合いたい」と思う方は、2024年10月12日 (土) 開講の「表情・しぐさ分析総合コース」にお越しください。詳細・お申込みは、次のリンクからお願いします。

https://peatix.com/event/4107333/view

 


清水建二

ニュースで学ぶ微表情のリアル:斎藤元彦知事の微表情

 

 「ニュースで学ぶ微表情のリアル」では、ニュース報道でみられるリアルな微表情を分析・考察し、日常・ビジネスコミュニケーションに役立つTipsを発信します。

 

 今回は、2024年8月30日(金)、兵庫県議会調査委員会(百条委員会)における証人尋問で見解を述べた斎藤元彦知事の微表情についてです。

 

どんな微表情が見られるでしょうか?

 

まずはこちらの映像をご覧ください。

リンク下の括弧内の数字が微表情が生じたときです。

 

www.youtube.com

(47:55)

 

www.youtube.com

(1:10:34)

 

www.youtube.com

(1:27:38)

 

「反省してます」「襟を正していきたい」という言葉や質問者からの「しっかり守って頂きたい」という発言に対する頷きから、自身の至らない面を是正し、改善していこうというメッセージを伝えようとしているのがわかります。

 

しかし、微表情に注目して下さい。どんな微表情が生じているでしょうか?

 

鼻にしわが生じています。嫌悪の微表情です。この嫌悪の意味は何でしょうか。分析・考察のレベルを上げることで、この嫌悪の意味をより明確にすることは可能ですが、ここではこれ以上深入りしません。なぜなら、日常・ビジネスコミュニケーションにおいてこうした微表情を活用するには、大雑把な構えが必要だからです。

 

部下のミスに対するアプローチ

 

 それでは、ニュースの微表情に関連付け、活用例を考えてみましょう。例えば、部下がミスをしたとします。上司のあなたは、指導中です。「反省しています」「これからは気をつけたいと思います」と言いながら、部下の顔に嫌悪の微表情が生じるとしましょう。

 

上司のあなたは、部下に何と言いますか?何と言えば、部下の向上につながるでしょうか?

 

「具体的に何がミスの原因か、考え得るものを挙げてみて下さい」。
「改善点を話し合いましょう」。

 

こうした方向性のアプローチがよいでしょう。

 

なぜか?

 

それは、この嫌悪の意味を大雑把にとると、「ミスをしてしまったことに対する自己嫌悪」、あるいは、「反省していないのに『反省しています』という虚偽を言うことへの嫌悪」の可能性が考えられるからです。この場面で虚偽かどうか追求するより、いずれの解釈でも先のアプローチをすれば、部下の向上につながるでしょう。

 

「嫌悪の微表情があってもなくても、同じアプローチをする」という方もいらっしゃるかも知れません。微表情は抑制された強い感情の漏洩です。当人がとても重要だと思う場面・話題で生じるのです。つまり、微表情が生じる場面・話題では、殊更、当人の感情に気遣い、その話題について慎重に、慎重に話し合うことが大切になります。

 

本事例で言えば、部下は全然反省する気がないのかも知れません。そうであれば、反発する理由を丁寧に聞かなければ、同じミスをまたするでしょう。あるいは、自身のミスに思うところが色々あり、気持ちを吐き出したいのかも知れません。そうであれば、部下の気持ちを丁寧に聞くことで、潜在的な問題や思いもよらない改善策が出て来るかも知れないのです。

 


おまけ1
斎藤知事の嫌悪微表情含め、知事の心理分析に関心のある方は、東洋経済オンラインに寄稿しましたので、ご覧ください。

toyokeizai.net

 

おまけ2
今回紹介したような時事ニュースの中に見られる微表情に触れたい、考えたい、解説を聞きたい、という方は、10月12日(土)開講の「表情・しぐさ分析総合コース」にご参加ください。一般公開できない話も色々します(機密情報に触れるわけではございません。念のため)。


「表情・しぐさ分析総合コース」詳細はこちらから↓

https://peatix.com/event/4107333/view

 


清水建二

微表情セミナーinマレーシア~2泊3日弾丸出張の思い出~

 

先週、マレーシアにお招き頂き、

クアラルンプールにて微表情セミナーを開催してきました。

滞在期間は7月26日(金)~7月28日(日)とタイトでしたが、

とても充実した時間を過ごさせて頂きました。

 

お招き下さった林先生、司会で盛り上げて下さったGinaさん、

通訳の白石さん、様々な準備をして下さったスタッフの方々、

そして、セミナー参加者の皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。

本当にありがとうございました。

 

セミナー開催日は、到着の翌日の27日(土)でした。

 

9時ちょっと前にセミナー会場入り。

10時から18時まで長丁場のセミナーです。

この日に向けて、マレーシアについて調べ、参加者の属性に合わせた内容を練り、

どこでエクササイズを入れ、時間が余ったらor過ぎたら何をするか、色々準備して来ました。

 

配布資料

学術根拠及び実体験に基づき、

万国共通及び文化・個人特有の表情・感情について説明し、

日常・ビジネスコミュニケーションでの活用法について、

画像や動画、ロールプレイを通じてエクササイズを行いました。

お話ししたトピックは次の通りです。

 

  1. 感情をどのように察するか?
  2. コミュニケーションの間合いを知る
  3. いつでも、どこでも、誰にでも表れる万国共通の7表情【パートⅠ】
  4. いつでも、どこでも、誰にでも表れる万国共通の7表情【パートⅡ】
  5. 特定状況における表情の読みとり方
  6. まとめ

 

皆さま積極的にエクササイズに取り組まれ、

質問も様々挙がり、表情に対する強い興味関心が伺えました。

 

興味深いのは、表情に関する疑問は、

日本でも、(過去2回ほど開催済みの)台湾でも、

マレーシアでも、概ね共通していることです。

具体的に書くと長くなりそうなので、この話はまたどこかで。

 

私の横には、スキルの高い通訳の方が付いて下さり、

林先生やGinaさんが会場の雰囲気を察しながら、

セミナーの緩急をコントロールして下さり、大変盛り上がるセミナーとなりました。

 

参加者の皆さまと記念撮影

セミナー後、「とても有意義だった」「初めて知れたことが沢山!」

「もっと話を聞きたい」「もっとトレーニングする方法を教えて欲しい」

「次はいつ開催ですか?」等々のお声を頂きました。

また、マレーシアのクアラルンプール以外での場所や

シンガポールでのセミナーの話も頂くことが出来ました。

実現できたら嬉しいです。

 

マレーシアの皆さま、ありがとう!!

また会える日までお元気で。

 

クアラルンプールの夜景。 あまり写真には写っていませんが、 超高層ビルが連立しています。 「地震がないためじゃない?」と現地の方は言っていました。

 

おまけ1:渋滞に気をつけよ

帰国日、5:30起床。9:50発の飛行機でしたが、

「マレーシアは車社会ゆえ朝の渋滞にハマると大変なので、

早朝かつ2時間前到着を目指した方が良い」というアドバイス

前の晩現地の方に伺っていたので、6:30にホテルを出発しました。

アドバイスのお陰で渋滞にハマることなく、7:10にクアラルンプール空港に到着。

7時間かけて成田へ。無事帰国しました。

 

おまけ2:マレーシア料理は美味しい

屋台的なところや有名なマレーシア料理店で色々ご馳走になりましたが、

価格関係なく、どこの料理も美味しく、私の口に合いました。

イメージとしては、中国・タイ料理が核で、それらをローカライズした感じに思いました。

豚肉料理。右上のショウガ&唐辛子&醤油ベースのタレで食すと◎

貝料理。貝の中にひき肉や味噌、ニラなどが詰められており、甘辛で味が濃厚。ビールやご飯と相性バツグン。

マレーシアの手羽先。甘辛で日本の手羽先に比べ、肉厚。

おまけ3:ビジネスクラスにすべし

片道7時間、翌日に7時間のセミナー、その翌日また7時間かけ帰国、

そしてすぐに東京での仕事が続く、というタイトなスケジュールでしたので、

体力・気力の使い方に気をつかいました。

しかし、先方にマレーシア航空のビジネスクラスのチケットを用意頂いたため、

快適に出張を遂行することが出来ました。

 

ビジネスクラスのサービスには、

広い座席(フルフラットにも出来ます)、ゆっくり出来るラウンジ、

各種優先(例えば、エコノミークラスだとものすごい行列に並ぶ、

激込みのシャトルバスに乗車する必要が多々ありますが、

ビジネスクラスだとスイスイ、ユウユウできる)、

美味しい機内食、CAさんのきめ細やかな気配り等々あり、至れり尽くせりです。

値は張りますが、時間短縮したい方、ラウンジ・機内で仕事したい方、

気力・体力を温存したい方にとっては、十分価値を感じられると思いました。

ビジネスシート。フルフラットに出来、左右にスペースもあり、ゆったりも、バリバリ仕事も可能。

機内食の前菜の前菜、サテー。 インドネシア・マレーシア・シンガポールの串焼き料理で、 チキン、ビーフ、マトンがあります。日本の焼き鳥のような料理です。 甘辛のピーナツソースをかけて頂きます。とても美味しいです。 添えてある生野菜もアクセントにグッドです。

機内食のメインにチョイスした、白身魚×カレー×ジャスミンライス。スパイシーで美味しかったです。

 

 

清水建二

ディビッド・マツモト博士との会食

 

先週末、米国から来日されていたディビッド・マツモト博士

(Dr. David Matsumoto)と清水ゼミのメンバーで会食させて頂きました。

 

マツモト博士は、表情分析の大家であるポール・エクマン博士の

お弟子さんにあたり、感情・表情・比較文化研究の世界的に著名な研究者です。

著作・論文ともに膨大な数を書かれており、私たち学習者にとって憧れの存在です。

また、博士は、FBIや米国の州警察などの法執行機関や医療機関、民間企業等を

対象に表情・微表情検知に関するトレーニングやコンサルティングも行っており、

科学に基づく実践者としての顔もあり、私たちが目指している/目指したい存在です。

 

オンライン上では何度もやり取りさせて頂いて来ましたが、

こうして直接お会いするのは、私にとっても清水ゼミのメンバーにとっても

初めてのことであり、大変素晴らしい機会となりました。

 

会食当日は、老舗京都料理店にて

懐石料理に舌鼓を打ちながら、懇親を深めることが出来ました。

 

マツモト博士と清水ゼミ生

 

ゼミ生からの様々な質問に、ときに冗談を交え、

気さくに答えて下さったマツモト博士。

 

FACS誕生秘話、FACS活用の現状、

AI表情分析の是非、嘘検知と微表情の関係、

科学者としての態度と実践者の態度の違い、それらを融合することの大切さ、

ポピュラーサイエンスへの見解、現在研究中のこと、これから研究したいこと、

80名のFACSコーダーを養成してきた清水への賞賛(恐縮)、

学びを続ける清水ゼミ生への賞賛と励まし、と学びに関わる話から、

柔道、オリンピックのコーチ、格闘技、野球、

サンフランシスコの文化・食事情など幅広くお話を伺うことが出来ました。

 

忙しいスケジュールの合間に時間を割いて下さったマツモト博士に感謝です。

そして、学びを継続される清水ゼミのメンバーにも感謝です。

今回、残念ながら参加出来なかった清水ゼミ生は、次回は是非!

 

マツモト博士と再会するときまでに、さらなる飛躍をお見せ出来るよう、

引き続き座学と実践を共に頑張って参りましょう!

 

 

追伸:2024年10月期清水ゼミは、9月頃募集を開始します。

 

 

清水建二

2024年4月開講コース申し込み状況

2024年4月2日時点での弊社主催開講コースお申し込み状況をお知らせします。
2024年4-9月間に実施するコースは次の3種です。

 

コース名:「表情・しぐさ分析総合コース」
開講日:2024年4月13日 (土) 
内容:表情やしぐさを適切に「解く」「読む」「使う」という3つのステップを通じて、コミュニケーションの流れを円滑にする方法を学ぶ。
申込状況:教室受講空席残り2席、オンライン受講空席あり
詳細及びお申込み:

https://peatix.com/event/3860129/view

 

コース名:「テクニックの理論を理解し、応用力を高める!学術論文読解コース」
開講日:2024年4月19日(金)
内容:表情を中心とした非言語コミュニケーションに関する学術論文を読み、内容について議論する。
申込状況:オンライン受講空席あり
詳細及びお申込み:

https://peatix.com/event/3860140/view

 

コース名:「戦略的インタビューコース」
開講日:2024年4月27日(土)
内容:相対する人から効率的に情報を収集する、もしくは情報を提供してもらえるように工夫された質問法を学ぶ。
申込状況:教室受講満席、オンライン受講空席あり
詳細及びお申込み:

https://peatix.com/event/3860150/view

 

 

表情分析、感情科学、嘘検知、インタビュー技法の世界に皆さまをいざないます。科学知見が皆さまの常識を覆すかも知れません。逆に皆さまの経験側が科学世界に一石を投じることになるかも知れません。様々な背景を持つ方々と学び、意見を交わせることが今から楽しみです。4月、教室、あるいはオンラインでお会いしましょう。

 


清水建二

表情分析の推進力-簡単に出来ることと暇かけて出来ること-

 前回のブログでは、国際政治を事例に表情分析の予測力について書きました。本日は、表情分析の推進力と題し、弊社受講生さんが実現している表情分析の効用について書きたいと思います。

 

表情分析の効用を直接的なものに限定すれば、端的に表すことができます。

 

例えば、

 

熟考表情を読みとることが出来れば、適切な情報の伝え方を意識できるようになる(例、子どもに上手く勉強を教えられる、お客様にわかりやすい営業が出来る、わかりやすいプレゼンが出来る)。嫌悪表情がわかれば、相手の食や話題の好みがわかるようになる(例、思いやりを持った接待が出来る、触れて欲しくない話題がわかる)。軽蔑表情がわかれば、相手の自尊心がわかるようになる(例、褒めポイントがわかる)。驚き表情がわかれば、相手の欲しい情報がわかる(例、相手の興味にダイレクトに届く営業が出来る)。怒り表情がわかれば、相手の抱える障害がわかるようになる。恐怖表情がわかれば、相手の弱点がわかるようになる。幸福表情がわかれば、相手の笑いのツボがわかる。

 

などなどです。

 

こうした限定的な効用は、弊社が開催する24時間のコースや、数時間の研修、場合によっては一回のセミナーでも身に着けることが出来、実生活に役立たせることが出来るようになるでしょう。

 

 一方、表情分析を用いて、仕事の幅を広げる、ウソを見抜けるようになる、相手の悩みを解決に導く、学術研究に用いる、魅力的になる、人生を豊かにする等々を実現しようとするならば、年単位(人生を目的にするなら、自ずと一生)の学びが必要になります。それは、表情分析は各々の持つ知識や経験の推進力として機能するからです。知識と知識、スキルとスキル、経験と経験が有機的につながるのに熟成が必要なのです。

 

非言語に関する専門知識をお持ちの受講生さんは、表情分析を学ぶことで、専門知識の幅を広げ、その結果、書籍を出版したり、メディアに出演されたり、セミナーを開催されたりしています。

 

会社経営者の受講生さんは、経営経験だけでなく、幅広い学識をお持ちで、表情分析の知見を得ることで、採用面接で採用すべき人材と採用すべきでない人材を適切に判断されています。

 

ギャンブル好きの受講生さんは、ギャンブル歴が長く、様々なギャンブル戦略を熟知しており、微表情検知トレーニングに励むことで、ポーカー大会の上位にランクインされるようになりました。

 

安全保障に携わる受講生さんは、各種情報収集のスキルを保持しており、そこに微表情を読みとるスキルを加えることで、対象者のウソを高い精度で推測できるようになりました。

 

警備・警察・防犯業務をされている受講生さんは、犯罪心理学の知識、人間存在に対する哲学に表情分析のスキルが加わることで、犯罪者が抱える心の問題にアプローチする説諭が出来るようになりました。

 

管理職の受講生さんは、日々磨かれるカウンセリングスキルに加え、表情分析スキルを獲得することで、上司・部下双方からもたらされる相談に、これまで以上に適切に対応できるようになりました。

 

大学・大学院生の受講生さんは、ご自身の専門分野に表情分析というツールを導入することで、これまでわかっていなかった知見を生み出すことが出来、研究者を目指す、あるいは、目下、研究者として独自の道を歩まれています。

 

 他にも様々実例がありますが、これら効用は、年単位の表情分析の学びをご自身の知識や経験に結び付けることで得られたもの。表情分析から得られた知見やスキルを、ご自身の目と手と頭で試行錯誤し、高度な実用知に変換された結果だと思います。

 

人生を豊かにするという目的で表情分析を学ばれる受講生さんもいらっしゃいます。実用的な目的を全く考えていないわけではないかも知れませんが、表情分析を学ぶことを純粋に楽しいと思われているのだと思います。これはこれで素敵です。学術論文を丹念に読み、動画分析を正確にこなし、議論に参座する。知を追求するヒューマニティーに感銘を受けます。

 

 弊社は、セミナー、コース、社員研修、個別指導等々、様々な形で表情分析の学びを提供しております。学びの時間も1時間~数十時間、年単位と様々です。全ての学びに共通するものは、科学と実務に裏付けられた知見及び静止画・動画を用いたトレーニングの提供です。学ぶ時間が増えるほど、知見とトレーニングは豊富になり、能動的な学びは増え(ご自身で事前に調べて頂いたり、分析して頂いたり、成果を発表頂く等)、受講生さん同士の議論・交流は盛んとなり、表情分析の学びをご自身の知識や経験と結び付けやすくして頂けるでしょう。

 

また、弊社コンテンツは、年単位で進歩します。それは、新しい科学知見が生まれたり、受講生さんからの生きたフィードバックを得ることが出来たり、それらを反映させた動画教材を定期的に作成・更新しているからです。同じセミナーやコース名のものでも、2年後、3年後に受講することで、変更が加わり、新しい学びを得ることが出来るでしょう。

 

「まずは軽く学びたいという方」から「人生を豊かにしたい方」まで、様々な方からのご受講をお待ちしております。2024年4月以降、各種セミナー&コースがスタートします。弊社設立から10年の試行錯誤のプロセス及び現時点での最新結果が反映されたコンテンツをお届けします。

 


清水建二