シリーズ表情分析官の道、前回から2ヶ月程、日が空いてしまいました。ところでこの表情分析官の道は、ナビゲーターです。表情分析官になるために「何が必要か」は示していますが、「どのようになるのか」については、詳細にご紹介していません。表情分析官の道―実践編なんていうシリーズをまたどこかで始めましょうかね。FACSワンポイント講座みたいなものが良いでしょうか。考えておきます。
さて今回のテーマは、必須条件②認定FACSコーダーになること、です。
手順を説明するのは簡単です。
FACSマニュアルを購入し、学習し、認定テストを受け、合格すればOKです。
マニュアルの購入
購入まで多少の英語力が必要ですが、TOEIC900点に比べれば、簡単です。
FACSを取り扱っている海外の会社からマニュアルを購入して下さい。
購入先は、英語が出来、情報検索能力があれば、見つけることが出来るハズです。
学習
英語に問題がなければ、半年くらいの集中的な学習でマニュアルをある程度マスターできるでしょう。オススメ学習法は、1ページ1ページ完璧な理解を目指すより、写真と動画を頼りに、大まかに内容を理解しながら、適宜、行きつ戻りつし、一度読み切ることが大切です。一度読めば、疑問点が湧いてくると思うので、二回目の学習では、やや詳細に観ていくと良いでしょう。ベターなのは独学するより、集団で学習することです。みんなで勉強すればFACSの膨大な情報量に心が折れずに学習を続けられると思います。ベストなのは、もちろんFACSコーダーに直接指導を仰ぐことです。
ちなみに日本人だと、認定FACSコーダーは私を含め、5~6人しかいないのではないかと思われます。海外の論文のスタンダードでは、FACSをツールに論文が書かれた際には、認定FACSコーダーによって分析が手掛けられたかどうかが記載されるのですが、日本人研究者が日本で執筆した心理系の論文には、それが明言されていないので日本人FACSコーダーの明確な実数は不明です。
認定テスト
自然な会話をしている最中の23人の男女の表情をFACSコード化し、認定機関に提出します。自身のコードと正解のコードの一致率が75%程度を超えれば、合格です。合格した場合、合格証明書が送られてきます。
ちなみにこれは私のFACSコーダー認定証です。
合格するとこんな認定証が送られてきます。
Ekmanグループや研究所に属し、Ekman先生らに直接、「はい!君合格!」とか言われない限り、正規の手続きでFACS認定試験に合格した人は上記のような認定証を必ず持っています。
次回は、
必須条件③FACSに関する基礎文献を読むこと
です。
清水建二