微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

2017年7月4日(火)「この差って何ですか?」出演の舞台裏―ウソ検知率って平均どれくらい?編

 

7月4日(火)放送の「この差って何ですか?」のスタジオ収録に先立ち、打ち合わせ中に急遽、私がウソをどれくらい読みとれるかの仮実験がなされました。

 

いきなりだったので、「え~!」となり、不安でしたが好奇心の方が勝り、私は結構前のめりに。なぜなら、本当のインタビューでは1~2時間かけて推定のプロセスを経るところを10分やそこらでウソかどうか判断したら自分のウソ検知率はどのくらいの精度になるのだろうか、と気になったからです。

 

その結果が、75%だったのです。

 

私たちが偶然ウソを見抜ける確率は、ウソか本当かのうちの一つですので、50%です。様々なウソ検知実験が示すところによれば、何の訓練も受けていない人々がウソ検知を試みると、その精度は平均54%になることがわかっています。警察官が本当の取り調べでどのくらいの精度でウソを見抜けるのかが計測された実験では、平均60%ちょっとという数字が見出されています。つまり、ウソつきがウソがばれることによって失うものが大きく、日々ウソに接している警察官は、私たちより少しだけウソ検知の精度が高くなるということがわかります。

 

それで私の数字75%に戻ってきます。

 

結構、好成績ですよね?

 

自分でも驚きました。ある質問をしたとき、嫌悪の微表情が出たり、唇をプレスする動きが観られ、会話内容との整合性から推測したら、1問ミスで済みました。

 

それでもまだ4回やってみただけだし、本実験を行いテレビで自分のウソ検知率が公開されるのはリスクあるな~と思いつつも、どこかで読んだ論文の内容を思い出していました、それは、「判定者の側に失うものが大きいと、ウソを見抜く精度が上がる。」というものでした。

 

なるほど、これかな。

 

ちなみに表情分析の大家、そして私の先生の先生であるポール・エクマン先生のウソ検知率は90%ですけどね。

 

次回は本実験の様子をご紹介します。

 

清水建二