微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

Facial Action Coding System を用いた左右半球損傷者の表情分析

この度、弊社、空気を読むを科学する研究所で、表情分析に関する知識及び技術を学ばれている小浜尚也(川崎医療福祉大学 リハビリテーション学部言語聴覚療法学科 助教)さんが、学術論文を発表されました。

 

「Facial Action Coding System を用いた左右半球損傷者の表情分析」という論文です。

 

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Facial Action Coding System を用いた左右半球損傷者の表情分析

 

本研究の目的は、脳の左半球あるいは右半球損傷者が、健常者に比べ、感情刺激に対してどのように表情反応を示すかというものです。実験の結果、右半球損傷者は、左半球損傷者及び健常者に比べ、表情表出の総数が少ない、ということがわかりました。

 

小浜さんも論文の考察部分で「質問紙や行動評価が主体であった脳損傷者の情動評価において新たに表情による情動評価の有効性が示唆された。」書かれておりますように、本論文を読ませて頂き、表情分析は声なき声を聞き届けるために有用であると改めて思わせて頂きました。

 

論文の全文は次のリンクから読むことが出来ます。ご関心のある方、是非お読み下さい。

researchmap.jp

 

この度、受講生さんが一つの成果を学術界に発表出来ましたことを大変嬉しく思わせて頂いております。引き続き、弊社は、学術・実務問わず、表情分析が役立つ分野に貢献させて頂ければと思っております。

 


清水建二