本日は、「6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―軽蔑編」です。
軽蔑とは、どんな感情なのでしょうか。
軽蔑の表情は、左右どちらかの口角が引き上げられる、というものです。軽蔑は、不道徳な行為を目撃すること、優越感・嫌悪感を抱くこと、によって引き起こされます。軽蔑を感じている人は、優越感を主張したいという想いを抱く、もしくは軽蔑感を引き起こしている対象を除外したいと思っています。
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感情というものは、自己のネガティブな状態をポジティブな状態にするために、ポジティブな状態はポジティブな状態を保つために存在しています。自分の感情状態を手掛かりに、どのような行動をとればポジティブな状態になれるのか、ポジティブな状態を維持できるのかを意識・無意識問わず、私たちは考え、行動しているのです。
つまり、自身や会話相手のネガティブな状態を、表情や声、その他ボディーランゲージを通して気付き、そのネガティブ感情の機能を理解していたならば、その感情の機能を意識的にサポート、促進させるような行動をとることで、ポジティブな状態に変えることができると論理的に考えることができます。
具体的に軽蔑の場合で考えてみます。
私が何か得意気になって、自身のアイディアを話すとします。会話相手の顔に軽蔑が浮かぶとします。私に本音を話せる立ち位置の人(例えば、私よりも立場の上の人や親友など)ならば、その軽蔑感情は、普通の表情として表れ、こちらが何も言わなくても、「清水さん、そのアイディアは甘いよ~」と言ってくれる可能性が高いです。こうした場合、相手の話をよく聞く姿勢をとればそれでよいでしょう。
しかし、私に本音を話せない立ち位置にいる人ならば、「清水さんのアイディアは凄いですね。」などというセリフとともに軽蔑感情は微表情として表れるでしょう。微表情として抑え込まれた感情状態にいる相手はネガティブな状態のままです。ネガティブな感情を放出してもらうことで相手にポジティブな状態になってもらえます。つまり、軽蔑感情の機能をサポートする、優越感を主張してもらえばよいのです。
「でも、私のアイディアには何かが不足している気がするんですよね。何だと思います?」
相手も優越感を放出しポジティブ状態になり、私も新たな視点をもらえることで一挙両得なのです。
これが科学的感情アプローチ法です。
清水建二
参考文献
感情の機能については様々なレビュー論文や実証論文を一つ一つ丁寧に読み込むことで理解出来ます。
本ブログでそれを取り挙げると膨大な量になるため、ここでは、感情の哲学を知るために適切な一冊をご紹介したいと思います。読み応えのある一冊です。
そしてもう一冊!
清水の処女作が発売されました。微表情について詳しく知りたい方、科学的感情アプローチを習得したい方、ぜひお手にとって下さいませ。