微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

人は見た目が9割?―ゲイorストレート編

 

ゲイかストレートか、見た目からその違いが分かるか?

そんなことに関しても科学は真剣にその答えを探ろうとしてきています。

 

実は多くの研究から顔のみの情報から、私たちは偶然レベルを超える割合で

ゲイかストレートかを見分けることができるということがわかっています。

 

しかし、何となくその違いがわかる、というレベルで両者の顔の違いを説明できるわけではありませんでした。

2014年に提出された論文がその曖昧性の解明を試みました。

 

ゲイのグループとストレートのグループの顔を特殊な加工を施すことで、それぞれの特徴的な部分を抽出しました。ゲイの特徴的な顔とストレートの特徴的な顔を比較するといくつかの違いが認められました。

 

ゲイの典型的な顔は、ストレートのそれと比べ、顔の幅が広く、縦は短い、小さくかつ短い鼻を持ち、大きく丸いアゴで、女性らしさと男性らしさを併せ持つ顔をしていることが見出されました。

 

しかしこの研究の題材となった顔はチェコ人であったため、日本人の顔にも同様の特性が当てはまるかどうかはわかりません。コーカソイドとアジアの顔のつくりにはかなりの差異があるので、日本人の素材を使うか、上記の研究結果が生物学的な要因を持っていることが証明されない限り万国共通な現象かどうかはわかりません。

 

ゲイとストレートを区別することができるスキルを「ゲイダ―」と呼ぶようですが、科学がそのような能力をスキル化するにはまだまだ時間がかかるようです。

 

最後に面白動画のご紹介

目の周辺情報から「ゲイorストレート」わかるんですかね?

 

 

清水建二

参考文献

Valentova JV, Kleisner K, Havlíček J, Neustupa J (2014) Shape differences between the faces of homosexual and heterosexual men. Arch Sex Behav. 43:353-361.