本日は、10月20日(木)20時からスタートした「科捜研の女シーズン16」に関するお話です。みなさま、第一話をご覧になられたでしょうか。実は、この作品の微表情に関わる部分の監修を私、清水がさせて頂きました。
製作陣の方々に微表情のレクチャーをさせて頂いたり、台本のセリフを正確に訂正させて頂いたり、リアルな発言を提案させて頂いたりしました。
「○○のような発言は、普通するものですか?」「実際どんな場面で使われていますか?」「微表情からウソがわかるのですか?」といった微表情に関する様々な疑問を熱心にして頂き、微表情のリアルを伝えさせて頂く仕事をしている私にとって非常に熱が入り、楽しい時間&日々でした。
また「微表情の世界をドラマ化するならぜひ監修をしたい」という想いが前々からございましたので、番組制作の裏側を知ることができ、同時にリアルな微表情の世界を映像化して頂けたことは嬉しい限りです。
第一話では微表情のさわりが紹介されていました。微表情好きの方にぜひ注目して頂きたい点と私が「やっぱり、良い!」と思わせて頂いた点がございます。
まずは注目ポイントです。榊マリコさんが尋問されている冒頭シーンです。表情分析のデモンストレーションで、榊さんの微表情の変化に合わせて、AU(アクション・ユニット)が表示されているところに注目です。AUとは表情筋が連動して動くユニットのことで、AUのコンビネーションによって隠された感情や複合的な感情を特定できるのです。
この手法は実際の研究や様々な現場で本当に使われています。ちなみに、本物の表情分析検知システムは何種類かありますが、私も使うオススメは下記のシステムです。
また画面にさりげなく、AU1 Inner Brow Raise、AU2 Outer Brow Raise、AU4 Brow Lowerとかいう表示がなされていたのも、凄く!リアルでした(表情分析を勉強された方なら共感されるハズ!笑)。
専門知識を持っている人がみても「お!」っとなるつくり。
製作陣の方々、本当に細かいところまで凄い!う~ん、プロですね。
次に私の「やっぱり、良い!」と思うセリフは、日野さんの、このシステムはウソ発見に使えるという発言の後になされたこのセリフです。
「いえ、このシステムはウソ発見器ではありません。微表情という感情のブレを見逃さず、普遍的な感情を読みとるシステムです。前後の文脈から、さらに深い感情を明らかにする足がかりになるんです。」
というセリフです。
微表情の発見=ウソの発見という誤解が本当に多いので、こうしたメディアを通じて正確な描写をして頂けたことは凄く嬉しいです(私が「このセリフは、こうした方が本物です。」と強く推奨させて頂いたことが反映されて感謝です!)。
第二話は、いよいよ微表情を使って事件解決?!
11月3日(木)放送です。乞うご期待ください。
おまけ
製作スタッフの方が、私への取材時のことを書いて下さっています。なかなか面白いです!ぜひこちらもご覧ください。
清水建二