博報堂さんが表情分析の技術を使い「絶対に本音で話さざるを得ない説明会」を実施されたようです。
誰に対する説明会かというと就職活動中の学生さんです。
ワークライフバランスなど学生さんの質問に対して、社員さんが正直に答えているか否かを表情分析アプリで推測するイベントです。
画期的でワクワクするような説明会ですね!詳しくは以下のURLよりご覧下さい。説明会の様子も動画でご覧になれます。
これはまさにディスコさん主催のセミナーで2年ほど前から実施させて頂いている「面接官のホンネを微表情から読んで、面接の流れを変える」私のセミナーテーマと方向性が同じですね。
実は私のセミナーでは、面接時の面接官の表情・微表情の読みとり方だけでなく、それを活かすための準備の大切さや会社説明会でリクルーターの方やOB・OGの本音を推定するための表情・微表情の読みとりや質問法も説明させて頂いているのです。
ここでCMです。5月14日(日)東京ビックサイトで面接官の表情・微表情を読み方・活かし方セミナーを行います。ご興味ある就活生の皆様、ぜひ参加申し込みをして下さい。
博報堂さんがディスコさんと私に追いついたようです笑。。まぁ、機械での計測なので人の目よりも博報堂さんのアプリの方が正確だと思いますが。。。では私はそれに対抗してコンタクトに埋め込むタイプのアプリ開発に動こう笑
冗談はさておき、博報堂さんで紹介しているものは記事から察するにウソを直接見抜くものではなく、感情のブレを測定しているようですね。
今回のようなウソ検知のようなアプリの実用化に向けて、私は次のような注意が必要だと考えます。本ブログでも何度も取り上げさせて頂いているように表情分析からウソを直接検知することは出来ません。ウソ検知における表情分析の目的は、表情の変化や文脈と表情とのズレから感情のブレを特定し、その理由を深堀するための質問・調査ポイントの発見です。こうしたことを表情分析技術の使い手は認識する必要があると思います。研究・開発側と運用側との意思疎通が上手くいかないと、ポリグラフ検査機、いわゆるウソ発見器で生じてきたような論争がこうしたアプリでも繰り返されることになりかねません。
こうした考えなくてはならない側面はあるものの、新しい技術の可能性を既存の色々な価値や場面と組み合わせる今回の試みは、とても素晴らしく心躍るものだと私は感じます。
近年、表情分析の技術の応用がますます加速度化しています。アプリや機械がその内部で何をどう分析しているのか、表情分析の専門家と機械の目・判断プロセスでは何が同じで何が違うのか、日本人の表示規則をどう加味し計測するか、そんなことがわかる表情分析の日本人専門家や感情心理学者の育成が急務なのかも知れません。
清水建二