微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

微表情プロジェクトから出版記念パーティーへの軌跡

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Photo by 永田知之 写心庵

 

8月7日の日曜日に出版記念パーティーにお越し下さった皆様、本当にどうもありがとうございました。

 

関東近郊だけでなく、大阪や福島から来て下さった方もおり、こんなにも多くの方々に愛されているのだな、と改めて実感させて頂きました。

 

みなさまの笑顔溢れる素敵なお写真が手元にございますので、FBの友達限定などの場を通して近いうちに配信させて頂きたいと思います。

 

みなさまと私で作り上げた微表情に関する取り組みがこのように一冊の書籍としてまとめることができましたことは、本当に嬉しいことで、感無量です。

 

2013年秋、(株)Indigo Blueの一プロジェクトとして始まった微表情プロジェクト。

当時の社長であられた柴田励司さんの「社長の空気を読むスキルを見える化したい」という一言から始まりました。

 

Indigoの社員さんであった阿部さんという方の紹介で柴田さんと会食。「柴田さんのファシリテーションの能力は微表情ですよ。」「柴田さんの違和感察知力も微表情。」「あれも、これも微表情、あ、それは微動作かもですね。」こんな感じで柴田さんという一流の経営者の暗黙知をスキル化できる可能性を共有させて頂き、プロジェクトがスタートしました。

 

そして、2014年4月には、微表情を中心とする非言語コミュニケーションに関するコンサル会社、空気を読むを科学する研究所が設立されました。

 

しかし、なかなか新しい概念を社会に受け入れてもらうことは難しく、試行錯誤の日々が続きます。

 

様々な会社の担当者様のお顔に巻き返し不可能な軽蔑の微表情を何度、観たことか…。

 

そんな中、去年の秋頃、飛鳥新社の花島さんという編集の方から「表情についての、もっと実用的でわかりやすい書籍を世の中に出したい」というご提案を頂き、即答で「是非!」という流れで書籍執筆がスタートしました。

 

プロジェクトのスタート時からの目標が書籍出版でしたので、構想から3年以上の月日が経ち、書籍が完成したことになります。様々な学術知見を土台に弊社のコンサル事例、弊社の講座参加者様の体験談を合わせ、弊社を応援して下さる様々な方々の想いが込められた書籍となりました。

 

目次や内容を見ると、「あ~これは○○さんの事例」「これは柴田さんの暗黙知をスキル化したもの」「これは阿部さんと考えたフレーズ」「この表現、工夫したな~」「この事例は微表情を発見していなかったら、失敗していたな」「このフレーズ、こんなわかりやすく!花島さんの編集技術はすごいな」なんて思い出がよみがえります。

 

まだまだ書きたいことが山ほどありますが、このまま書いていくとどんどん取り止めがなくなりそうなので、これにて一旦、終了します。この続きやこぼれ話はまた今度。

 

とにもかくにも!

 

弊社に関わって下さるみなさま、パーティーに参加して下さったみなさま、

これまでどうもありがとうございました。そしてどうぞこれから。

 

 

清水建二

6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―怒り編

 

本日は、「6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―怒り編」です。

 

怒りとは、どんな感情なのでしょうか。

 

怒りの表情は、眉が中央に寄り、目が見開き、下まぶたに力が入り、唇が上下からプレスされる、というものです。怒りは、目的達成を阻む障害物や不正義に直面することで引き起こされます。怒りを感じている人は、その障害を取り除きたいと思っています。

 

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※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

 

感情というものは、自己のネガティブな状態をポジティブな状態にするために、ポジティブな状態はポジティブな状態を保つために存在しています。自分の感情状態を手掛かりに、どのような行動をとればポジティブな状態になれるのか、ポジティブな状態を維持できるのかを意識・無意識問わず、私たちは考え、行動しているのです。

 

つまり、自身や会話相手のネガティブな状態を、表情や声、その他ボディーランゲージを通して気付き、そのネガティブ感情の機能を理解していたならば、その感情の機能を意識的にサポート、促進させるような行動をとることで、ポジティブな状態に変えることができると論理的に考えることができます。

 

具体的に怒りの場合で考えてみます。

 

プレゼンテーションの場にいるとします。上司を目の前に、新商品のセールス戦略について話しています。ある説明ポイントにさしかかったところ、上司の眉間にしわが寄ってるのに気づきました。さぁ、どうしますか?

 

眉間にしわが寄るのは眉が中央に引き寄せられた結果です。怒りの可能性もありますが、眉が中央に寄るのは、熟考中の可能性も考えられます。両者それぞれにそれぞれの対応法がありますが、核となる意味は、プレゼン内容を理解するという目的を阻んでいる、ということです。怒りの場合の方が緊急的な対応が必要ですが、ここでは共通した対処法をご紹介します。それは、

 

一旦、話すのをストップする、話の主導権を上司に譲る、質問を受け付ける、話に間を置く、というものです。

 

理解不足を阻む壁が具体的に何なのか分かれば、それを直接取り除くことが出来ますが、分からない場合は、相手にそれを指摘してもらうために相手に話をしてもらえばよいのです。

 

感情の機能を具体的にどうサポートすれば良いのかわからないとき、会話の主導権を相手に渡してみる、これも科学的感情アプローチ法の一つです。

 

 

清水建二

参考文献

感情の機能については様々なレビュー論文や実証論文を一つ一つ丁寧に読み込むことで理解出来ます。

本ブログでそれを取り挙げると膨大な量になるため、ここでは、感情の哲学を知るために適切な一冊をご紹介したいと思います。読み応えのある一冊です。

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

 

 

本ブログの内容をもっと詳しくお知りになりたい方は、拙書を是非お読み下さい。

微表情を見抜く技術

微表情を見抜く技術

 

 

感情マーケティングの秘密―声編

 

たまには表情以外のお話でも書かせて頂こうと思います。

 

表情、ボディーランゲージ、声といった様々なチャンネルから人の感情は発せられます。本日はその中でも声に焦点を当て、声が人の感情にどのような影響を与えるかについて紹介しようと思います。

 

・音量

音量の大きい声は、人の注意をひくことができます。

 

・ピッチ

低いピッチは、能力と信憑性が高い印象を人に与えます。

高いピッチは、神経質で落ち着きのない印象を人に与えます。

話しの中でピッチがバラエティ―に富んでいると、活動的で情熱のある印象を人に与えます。

 

・スピード

少し早いくらいの話しのスピードは、能力と説得力が高い印象と好感を人に与えます。ある研究によれば通常の話すスピードより20%早く話すと、先の印象をより効果的に人に与えることができるそうです。

 

・空白の時間

話と話の間に空白の時間、無言の時間があると、話にリズムを持たせることができ、好奇心の高まりを人に与えることができることもあります。

 

ここまでは声のお話しでした。聞いている人にどんな印象を与えたいかに応じて、声の使い方を変えると効果的だということですね。啖呵売りやテレビ通販などを見ていていると、表情・ボディーランゲージもそうですが、声の使い方が巧ですよね。続いては、音楽のお話し。

 

・音楽

声に関連する事柄として音楽の効果も調査されています。興味深い事例では、フランス産のラベルが貼られたワインとドイツ産のラベルが貼られたワインがあり、中身は同質のものが用意されています。店内にフランスの曲が流れているとフランス産(ラベルのみ)のワインの売り上げが76%を占め、ドイツの曲が流れているとドイツ産(ラベルのみ)のワインの売り上げが73%を占めるという結果が見出されました。興味深いことに、ワインを購入したお客さんの85%は曲の効果に無自覚であったということです。

 

声の及ぼす印象変化、面白いですね。声以外にも、表情やボディーランゲージなど非言語がもたらす効果がマーケティングにどう活用できるかについて様々なコンサルティングがアメリカ(日本でも少し)では繰り広げられています。

 

本日ご紹介した声の話や感情マーケティングに興味のある方は、ぜひ参考文献を読んでみて下さい。

 

 

清水建二

参考文献

感情マーケティングの理論と戦略

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感情マーケティング―感情と理性の消費者行動

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Emotionomics: Leveraging Emotions for Business Success

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About Face: The Secrets of Emotionally Effective Advertising

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6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―嫌悪編

 

本日は、「6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―嫌悪編」です。

 

嫌悪とは、どんな感情なのでしょうか。

 

嫌悪の表情は、鼻の周りにしわが寄る、というものです。嫌悪は、不快なモノ・人に接することで引き起こされます。嫌悪を感じている人は、不快なモノ・人を除去したいと思っています。

 

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※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

 

感情というものは、自己のネガティブな状態をポジティブな状態にするために、ポジティブな状態はポジティブな状態を保つために存在しています。自分の感情状態を手掛かりに、どのような行動をとればポジティブな状態になれるのか、ポジティブな状態を維持できるのかを意識・無意識問わず、私たちは考え、行動しているのです。

 

つまり、自身や会話相手のネガティブな状態を、表情や声、その他ボディーランゲージを通して気付き、そのネガティブ感情の機能を理解していたならば、その感情の機能を意識的にサポート、促進させるような行動をとることで、ポジティブな状態に変えることができると論理的に考えることができます。

 

具体的に嫌悪の場合で考えてみます。

 

久しぶりに再会した友人とコーヒーを飲みながら談笑していました。昔話で盛り上がっていたところ、二人の共通の友人の名前を私が出したときです。彼女の表情に嫌悪の微表情が一瞬浮かびました。

 

私:そういえば、○○くんは今頃どうしているかな?

彼女:(嫌悪の微表情を浮かべながら)う~ん、どうだろうね。

私:じゃあ、△△さんは、バイト辞めた後、どこに行ったんだろう?

 

彼女の嫌悪を観たとき、彼女は○○くんに嫌悪感を抱いてると考え、それ以上○○くんの話をするのをやめ、△△さんの話に話題を変えました。○○くんに対する不快感を除去することには成功していませんが、これ以上その話題に触れないことで不快感を増長させることは防ぐことができたはずです。

 

後日、他の友人から聞いた話によれば、彼女は○○くんと付き合っていて、ヒドい別れ方をしたらしく、二度と思い出したくない人だったようです。

 

このストーリー、犯罪の取り調べやウソを見抜くためなら逆の使い方をします。容疑者が嫌悪を抱いた箇所は探られたくないところです。だとするならば、そこに探りを入れればよいのです。容疑に関わる証拠が出てくる可能性があります。実例はたくさんありますが、ここでは非公開とさせて頂きます。

 

状況・相手に応じて、感情の機能をサポートする、これが科学的感情アプローチ法と経験のなせる技です。

 

 

清水建二

参考文献

感情の機能については様々なレビュー論文や実証論文を一つ一つ丁寧に読み込むことで理解出来ます。

本ブログでそれを取り挙げると膨大な量になるため、ここでは、感情の哲学を知るために適切な一冊をご紹介したいと思います。読み応えのある一冊です。

 

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

 

  

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微表情についてもっと知りたい方、科学的感情アプローチを習得したい方、ぜひお手にとって下さいませ。

微表情を見抜く技術

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釈明のロジック

 

先日、テレビ東京の「仰天 珍ランキング」という番組に出演させて頂きました。そのとき私が出演させて頂いたコーナーは、謝罪会見をランキングする、というコーナーでした。

 

危機管理の専門家の方とマナー講師の方と私とで正しい謝罪・間違った謝罪というものをノミネートされた40程の有名な謝罪会見の中からランキングするというものでした。

 

ランキングの基準はそれぞれの専門家の専門領域の基準に則って点数化されました。そこで本日のブログでは私がどのように謝罪をランキングしていたか、その基準を書かせて頂きたいと思います。

 

釈明の心理学理論に則った基準ですので、これを知っておけば、自分が釈明しなくてはならなくなったとき、少なくとも火に油を注ぐことは避けたり、変な誤解を相手に与えずに済んだり、また他者の釈明を受けるとき、その人の本意が理解出来るようになるでしょう。

 

それではご説明します。釈明のロジック

私はこんなふうに採点させて頂いておりました。

 

釈明には、謝罪、弁解、正当化、否定の4種類があります。この4種類を分ける基準は3つです。それは次の通りです。

 

行為への関与:ある被害が発生したときに、被害に関連した行為をしたことを認めるか否か

行為の不当性:その行為が不当であったことを認めるか否か

結果の責任:自分に責任があることを認めるか否か

 

①を認めない場合、否定となります。①は認めるが②を認めない場合、正当化となります。①及び②は認めるが③を認めない場合、弁解となります。①②③全てを認める場合、謝罪となります。

 

釈明にはこのような理論的な要素があります。自分や他者が犯したミスがどのレベルに当てはまるかを考慮することで、正しい釈明をする・受け止め方ができる、と思います。

 

番組の収録でランキングにノミネートされた約40の釈明会見を正確に分析すると弁解、正当化、否定などの謝罪以外の釈明も多々あり、また断片的な映像しかなく、正確に4つのどれか判断できないものがあったため、より簡略化した次の基準で謝罪度を点数化することにしました。それは、

 

「自己の責任を認めているか」

「反省の意を表明しているか」

 

という2つの点です。この2点の有無を判断するために釈明者の言語及び非言語を観察し、それらが心から表明されていればいるほど謝罪として高評価を付けることにしました。

 

この2点の有無を言語的側面からは、その言葉の有無と言葉使いから判定し、非言語的側面からは、演技ではない反省の表情・姿勢の有無から判定させて頂きました(反省の表情・姿勢って?それについてはまた今度)。

 

判定に結構な時間がかかりましたが、とてもためになる仕事でした。

テレビ東京さん、どうもありがとうございました♪

 

 

清水建二

参考文献

謝罪の研究について詳しくお知りになりたい方は、次の書籍がおすすめです。釈明者とそれを受け取る人の心理や釈明の効用がコンパクトにまとめられています。適切な釈明を心得ておきたい方、もしくは適切に釈明を受け取りたい方、オススメです。

謝罪の研究―釈明の心理とはたらき (人文社会科学ライブラリー)

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6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―軽蔑編

 

本日は、「6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―軽蔑編」です。

 

軽蔑とは、どんな感情なのでしょうか。

 

軽蔑の表情は、左右どちらかの口角が引き上げられる、というものです。軽蔑は、不道徳な行為を目撃すること、優越感・嫌悪感を抱くこと、によって引き起こされます。軽蔑を感じている人は、優越感を主張したいという想いを抱く、もしくは軽蔑感を引き起こしている対象を除外したいと思っています。

 

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※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

 

感情というものは、自己のネガティブな状態をポジティブな状態にするために、ポジティブな状態はポジティブな状態を保つために存在しています。自分の感情状態を手掛かりに、どのような行動をとればポジティブな状態になれるのか、ポジティブな状態を維持できるのかを意識・無意識問わず、私たちは考え、行動しているのです。

 

つまり、自身や会話相手のネガティブな状態を、表情や声、その他ボディーランゲージを通して気付き、そのネガティブ感情の機能を理解していたならば、その感情の機能を意識的にサポート、促進させるような行動をとることで、ポジティブな状態に変えることができると論理的に考えることができます。

 

具体的に軽蔑の場合で考えてみます。

 

私が何か得意気になって、自身のアイディアを話すとします。会話相手の顔に軽蔑が浮かぶとします。私に本音を話せる立ち位置の人(例えば、私よりも立場の上の人や親友など)ならば、その軽蔑感情は、普通の表情として表れ、こちらが何も言わなくても、「清水さん、そのアイディアは甘いよ~」と言ってくれる可能性が高いです。こうした場合、相手の話をよく聞く姿勢をとればそれでよいでしょう。

 

しかし、私に本音を話せない立ち位置にいる人ならば、「清水さんのアイディアは凄いですね。」などというセリフとともに軽蔑感情は微表情として表れるでしょう。微表情として抑え込まれた感情状態にいる相手はネガティブな状態のままです。ネガティブな感情を放出してもらうことで相手にポジティブな状態になってもらえます。つまり、軽蔑感情の機能をサポートする、優越感を主張してもらえばよいのです。

 

「でも、私のアイディアには何かが不足している気がするんですよね。何だと思います?」

 

相手も優越感を放出しポジティブ状態になり、私も新たな視点をもらえることで一挙両得なのです。

 

これが科学的感情アプローチ法です。

 

 

清水建二

参考文献

感情の機能については様々なレビュー論文や実証論文を一つ一つ丁寧に読み込むことで理解出来ます。

本ブログでそれを取り挙げると膨大な量になるため、ここでは、感情の哲学を知るために適切な一冊をご紹介したいと思います。読み応えのある一冊です。

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

基盤としての情動―フラクタル感情論理の構想

 

 

そしてもう一冊!

清水の処女作が発売されました。微表情について詳しく知りたい方、科学的感情アプローチを習得したい方、ぜひお手にとって下さいませ。

微表情を見抜く技術

微表情を見抜く技術

 

 

2016年7月18日(月)キャリタス就活フォーラムDISCOイベント振り返り

 

本日は、祝日の月曜日に開催されましたキャリタス就活フォーラムby DISCO様のイベントを振り返らせて頂こうと思います。

 

場所は、東京ビックサイトです!

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最近、イベントの日は、曇りの日が多かったので久々の晴天で凄く気持ちよかったです(同時にもの凄く暑くもありましたが、私は夏生まれなので、暑いほど元気が出る人なのです)。

 

セミナー開始の1時間以上前に到着していたのですが、祝日の朝から何やらもの凄い人が!みんな大きいバック持っているし、何だろ?と思っていたら、正面の会場でコミケを開催していたようです。凄いパワーを感じました。

 

さて、本就活セミナーには、ほぼ毎月登壇させて頂いておりますが、月毎に微妙に変わる就活ニーズに合わせ、微妙に、時にはガラっと内容を変えて面接に役立つTipsをご紹介させていただいております。

 

今回の内容は…と、いつものように内容を個別に振り返るのではなく、本日のブログではセミナーに登壇させて頂くにあたっての私の想いを一言書かせて頂こうと思います。

 

私の想いとは、基本に忠実に&柔軟性を大切に、です。

 

私の専門は微表情ですので、就活セミナーの内容は当然、微表情から面接官の感情を読みとる手法の紹介が売りとなるわけですが、必ずしもこの話をセミナーの大部分を使ってお話しするわけではありません。

 

なぜなら微表情を有効活用するには、段階があるからです。その段階とは端的に言うならば、面接の基本を押さえたうえで、必要に応じて微表情という情報を利用する、ということです。

 

面接の基本を知らずに微表情を使おうとすることは全く意味がありませんし、微表情を使わなくてもよいところで微表情を無理に使おうとすることも意味がありません。

 

こうした理由から、私の就活セミナーでは、面接の基本や自己アピールの工夫の仕方に半分以上の時間を注ぎ、わかっている人には確認、わかっていなかった人には有益な情報として、お伝えさせて頂いているのです(とは言っても、面接の基本と自己アピールの工夫の仕方の説明にもオリジナルな視点と自信はありますが笑)。

 

この前半だけの情報だけで面接が上手くいくならば、それで良いのです。微表情を用いる必要はないでしょう。それでももう少しどん欲に、もしくは基本以上の能力を発揮したい、はたまた本当に人の顔を読む能力に自信がない…etcと願う方々のために、微表情のお話をさせて頂いているのです。

 

具体的な面接官の微表情の読みとり方やその対処法については、セミナーで説明させて頂きましたが、様々な面接本にある「面接官の目を見てしっかり話しましょう。」というレベルをはるかに凌駕した、かつ、使い勝手の良い微表情活用法を表情専門家ならではの視点からご紹介させて頂きました。

 

それでも何度も言います。面接官の(微)表情の変化が気になり、面接に集中出来なくなっては本末転倒です。面接の基本と自己アピールの工夫を基盤に、微表情が使えるならば使う程度にして、面接に望んで頂ければ十分だと思います。

 

今回のセミナーを聞きに来て頂いた皆様だけの振り返りポイントとしては、体験・行動の解釈でオリジナリティーのある回答を、ときに面接官の眉が下がるか否かだけに注意して、面接に望もう、ということになります。

 

基本に忠実に、そして様々なスキルを柔軟に使う、面接だけでなく、コミュニケーション全般に言えることだと思います。

 

炎天下の中、リクルートスーツに袖を通して汗をかきながら、先の見えぬ日々を過ごす。この不安はいつまで続くのだろう…。あの不安があったからこそ、今の自分がある、そんなふうに近い将来思えるようにラストスパート駆け抜けて行って下さい。

 

 

街で就活生をみると、心の中で「頑張れ!」と密かにエールを送っている清水建二より。