微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

続続続・愛想笑いと本当の笑い

 

本当の笑顔と作られた笑顔の違い、本日は、七つ目、最後の指標です。

 

七つ目の指標は、本当の笑顔の場合、口角の引き上げが最大になるときと目の周りの筋肉の収縮が最大になるとき、二つの動きがシンクロする、というものです(Ekman & Friesen, 1982)。

 

作られた笑いの場合、口角が先に引き上がり、後からタイミングがズレて目の周りの筋肉が動く傾向があります。

 

笑顔だけに限りませんが、作られた表情というのものは、各表情筋の動きがシンクロしない、同時に動かないのです。

 

さて、いかがでしたでしょうか?作り笑顔と本当の笑顔。日々、私たちは何となくその違いを感じとっているのですが、こうして見てみると奥が深いですよね。「笑いの科学」「作り笑いの科学」は、偽と真の区別の仕方だけでなく、赤ちゃんや動物の研究など、さらにさらに面白い話題があります。

 

まだまだ続きます。この話題だけやっていても飽きてしまうと思いますので、またちょくちょく思い出した頃にでもご紹介しようと思います。

 

それでは、最後に問題です。

次の動画を見て問題にチャレンジしてみて下さい。

問題:この女性は、「ニヤリ」と笑ってしまうような面白い映像を観ているのでしょうか?それとも不快な映像を観ているのでしょうか?

 

これまでの知識を総動員して考えてみて下さい。

 

答えは…。

 次回明らかに!?

 

清水建二

参考文献

Ekman, P., & Friesen, W.V. (1982). Felt, false, and miserable smiles. Journal of Nonverbal Behavior, 6(4), 238-252.