本日は、ボディーランゲージのお話です。
心理学のハウツー本で必ずと言ってよいほど取り上げられる、ミラーリング。
でも、そういった書籍に書かれていないことが意外に沢山あります。
3回に渡ってミラーリングの科学をご紹介したいと思います。
そもそもミラーリングとは…。
人は自分が好感を持つ相手の姿勢や身体の動きを無意識に真似る傾向があります。これがミラーリングと呼ばれる現象です。逆に言えば、自分が相手に好かれていたら、相手はこちらの動きを真似する、ということです。
ミラーリングのメカニズムには様々な興味深い現象があります。本日はそのいくつかをご紹介したいと思います。
・ ミラーリングの機能
目の前の人に、関心を持ったとき、頼りに感じるとき、親近感を感じたいとき、気に入られたいとき、私たちは無意識にその人の姿勢や身体の動きを真似する傾向にあります。好感を持つ人間の側に自分は属しているんだという感覚を持つための機能であると考えられています。
私は多人数との交渉のときミラーリングを応用して、場を支配している人は誰なのか判断しています。誰のしぐさが真似られているのか。真似られている人が決定権を持っている可能性が高いです。
・ ミラーリングとアイスクリームの消費量、募金活動の集金額
こんな面白い知見も発見されています。人は身体の動きを真似されると、知らずのうちに真似した人の身体の動きを真似します。ある実験において、身体の動きを真似された人は、その真似した人が食べたアイスクリームの消費量と同じだけアイスクリームを食べたという結果が見出されております。アイスクリームの消費量と同じ効果が、なんと募金活動における集金額の増減にも見られています。
これ何か「人を操る」的な感じがしてあまり良い印象は持てませんが、色々応用出来そうな気はします。
まだまだありますよ。
赤ちゃんのミラーリング、異なる民族間におけるミラーリング、異なる地位間におけるミラーリングなどなど、ミラーリングから好意や嫌悪感、お互いの主従関係などがわかります。
でもその話はまた次回にしましょう。
追伸:
そうそう前回の動画の答えですが、
公開セミナーで発表します!(←ズルい😅)
愛想笑いと本心の笑いを見分けられるようになるセミナー、
来月に開催させて頂きます。
詳細が決まりましたら、お知らせさせて下さい。
清水建二
参考文献
Where is the love? The social aspects of mimicry Phil Trans R Soc B August 27, 2009 364: 2381-2389