十数年、空気を読むを科学する研究所を経営する中で何度も尋ねられて来た質問があります。
「表情分析でいくら売り上げが伸びるのですか?」
といった表情分析(表情伝達含む)研修の効果についてです。
先に答えを述べたいと思います。
わかりません。
二つの意味でわかりません。
一つは、研修・コンサル先の企業や公官庁の中で検証しているものの、公表できないため「わからない」ー正確には、「言えない」ーとしか言えないケース。売り上げだけでなく、顧客満足度やクレームの量的・質的変化、微表情検知率、虚偽検出率の向上率なども含まれますが、研修・コンサルの前後で検証・調査しているものの、企業や公官庁との契約上、非公表となっている場合があるのです。中には、弊社が研修・コンサルを実施した事実まで伏せておくことを要求(「要求」と言っても先方と弊社が合意している事項であり、批判的な意味ではありません、念のため)される場合もあります。
もう一つは、様々な要因が絡んでおり、「わからない」ケース。例えば、営業担当者向けの研修の結果、受講生の表情分析や表情伝達のスキルが向上し、実際に売り上げも増加したとします。しかし、モノ・サービスが研修の効果ゆえに売れたのかどうかは、営業担当者のスキルだけに帰着できません。顧客にとってのモノ・サービスの必要性や魅力、価格、予算、口コミやSNSでのPRの影響―顧客が営業担当者と接触する前に、モノ・サービスを何度目にしたか―等々に左右され、表情分析や表情伝達のスキルがどこまで効いたか「わからない」のです。無論、一つ目の非公表のケースのように検証は可能ですが、費用や手間の問題から一般的には忌避されます。
それでは、表情分析や表情伝達の効果―本当に心理を予測でき、コミュニケーションに活かし、売り上げ増加等につながる可能性―を示すには、どうしたらよいでしょうか?
いくつかありますが、私が重要にしているのは、私自身が出来るということを示し続けること。すなわち、私自身が行う表情分析から導き出された推測を公表し、その結果を検証することです。
この試みの一つとして、本ブログにて清水執筆の東洋経済オンライン連載記事の答え合わせをしています。表情分析から心理推測が可能であり、再現性があることを具体的な事例から示しています。
・東洋経済オンライン執筆表情分析記事検証結果~表情分析の妥当性はどのくらい?(20241229)
・【2025年版】東洋経済オンライン執筆表情分析記事検証結果~表情分析の妥当性はどのくらい?(20260121)
・続報:トランプ大統領の「イランとの戦闘終結は、間もなくだ」という言葉を、今どう見るべきか(20260313)
これが、「表情分析や表情伝達スキルが高まれば、○○出来る」の私なりの示し方です。
私と同じような分析が出来るようになるか否かは、厳密には最初の「非公表でわからない」のケースに話が戻って来てしまいますが、「努力次第で出来るようになります」と自信を持って答えられます。
表情分析を用いることで、対象人物の心理や関心を推測する精度を高めることができます。相手の気持ちやニーズを理解する手がかりが増えれば、行動の見通しも立てやすくなり、こちらの対応の不確実性を減らす一助になります。また、表情伝達のスキルが高まれば、印象改善だけでなく、安心感や信頼感、説明の受け止められ方の改善にもつながり得ます。こうした変化が、結果として売り上げ、顧客満足度、クレームの量的・質的変化、あるいは虚偽検出率の向上につながり得るのです。
2026年4月25日(土)に「【2026年度版】表情・しぐさ分析総合コースー生成AIに代替されない非言語コミュニケーション力を身につけるー」を開講します。再現可能な表情分析・表情伝達のスキルを身につけたい方は、是非、私と一緒に学びましょう。
清水建二
