微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

続報:トランプ大統領の「イランとの戦闘終結は、間もなくだ」という言葉を、今どう見るべきか

 

 3月11日に書いた本ブログの記事では、トランプ大統領が「イランとの戦闘終結は、間もなくだ」と述べた際、右肩をやや引き上げる微動作が見られたことに注目しました(13日に改めて異なる角度から撮影された映像を観ると、トランプ大統領の右肩だけではなく左肩も引き上げられてました。微動作に違いはありませんが、11日のブログにアップした映像よりわかりやすい動作でした)。私はこの動きを、アメリカ人が「わかりません」「確かではありません」といった含みを示すシュラッグの断片として捉え、言葉ほどには確信を持っていない可能性を指摘しました。

 

 13日に報道された続報ートランプ政権内では、イランとの戦争を「いつ、どのように終わったと示すか」をめぐり、複数の思惑が交錯しているーを見ると、この解釈は補強されたと言ってよいでしょう。この続報に先立つ、11日のブログを基に展開した東洋経済オンラインの記事では、トランプ氏の強気な発言の背景として、三つの思惑を整理しました。第一に、市場や世論を落ち着かせたいという思惑。第二に、イラン側に「長引かせても得はない」と感じさせる心理戦。第三に、事態の主導権を自らが握っているように見せる演出。つまり、政治的には強く言い切る必要がある一方で、現実の見通しまで完全に固まっていたとは限らない状況だったと考えました。

 

 早期終結を印象づけたいという政治的必要と、本当にその通りになるかはまだ見通せないという現実認識とのあいだにズレがあり、そのズレが微動作として身体ににじみ出たということです。言葉は意図して整えることができます。しかし、身体は、その言葉に乗り切れていない迷いや不確かさを、ときに一瞬の微動作として漏らします。そこに非言語分析の重要さがあります。

 

 今回の続報は、最初の分析の意味をより具体的にしてくれる材料になりました。強い言葉の裏にある、確信の弱さ、迷い、留保。それがほんの一瞬の身体反応として表れるのです。大きな表情ではなく、わずかな肩の動きや口元の変化に、その人の本音や揺れが映るのです。目立たないのに、見逃せない。小さいのに、情報量が多い。気づけるかどうかで、人の見え方、適切なアプローチが変わり、結末に差が生まれるのです。

 

追伸:こうした「一瞬の漏れ」を、感覚ではなく、観察の技術として学びたい方は、ぜひ4月25日開講「表情・しぐさ分析総合」コースをご検討ください。微表情や微動作がわかるようになると、ニュースの見方が変わるだけでなく、日常会話、部下指導、商談、面接、交渉の質も変わってきます。相手の言葉の奥にある迷いや本音に、より早く、より丁寧に気づけるようになりたい方には、大きな学びになるはずです。

 

参考Web

イランとの戦闘はすぐに終わるか?-トランプ大統領の心理分析
https://blog.microexpressions.jp/entry/2026/03/11/104414

トランプ大統領 イランとの戦い「まもなく終結」 原油価格の上昇「予想より小さい」(2026年3月10日)

https://youtu.be/Bp7HT2bpZPA?si=peC7se9QwCepIO8I 

トランプ大統領「イラン戦闘は間もなく終了」の虚実 ジェスチャーが語る自信のなさと“3つの思惑”
https://toyokeizai.net/articles/-/937740?display=b

イラン戦争の出口戦略、トランプ政権内で路線対立=関係筋
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e1c04eb402a6b58f1b9c9308189083f2d5159e0

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