12月19日(火)、微表情を利用した理と情のバランス力構築セミナーと題し、金沢工業大学情報フロンティア学部の学生さんを対象に微表情の観察及び活用法について特別講義をさせて頂きました。
50~60人の学生さんに受講して頂きました。とてもキレイで設備が整った講義室で大変気持ちよく講義させて頂きました(Photo by watanabe)。
大学教授になる!夢の一つです。それっぽく見えますか?笑(Photo by watanabe)。
参加された学生さんたちは普段、感情心理学を学んでいるとのことでしたので、感情心理学の理論がいかに日常・就活・ビジネスシーンで有用で、具体的にどのように活用すればよいかについて、講義させて頂きました。
次のようなトピックをお話しさせて頂きました。
・アンバランスな価値観―Gottmanら(2001)の表情と離婚との関係を明らかにした研究知見を土台に、価値観の相違の際にどんな微表情が生じやすいのか、どう対応したらよいのか学生さんとともに考えました。
・日常の何気ない会話(の中にある危機)―Heller及びHaynal(1997)や Ekman及びFriesen(1974)の表情と自殺との関係を扱った研究知見を土台に、ヘルプシグナルがどのような微表情として生じるのか、どんなアプローチが必要なのか学生さんとともに考えました。
・会話の流れを調整するーYooら(2006)の表情と集団適応との関係を明らかにした研究知見を土台に、触れられたくない話題・話したくない話題をどんな微表情から読みとればよいのか、そうした微表情を観たらどうしたらよいのかを紹介しました。
などなど微表情にまつわる研究知見を紹介しつつ、様々な微表情画像や動画を観たり、学生さん自身にアプローチ法を考えてもらったりしながら、90分めいっぱい使わせて頂き、講義させて頂きました。
一人でも多くの学生さんが微表情に興味を抱き、コミュニケーションに役立ててくれたらなぁ、と思います。
講義の後は、この度私を特別講義にと招いて下さった渡邊先生に招かれ、先生と先生のゼミ生さんとランチへ。有名人の写真が並ぶ、何でも金沢で有名な食堂へ。
いわゆるオムライス+魚のフライなのですが、この魚が合う!!とても美味しかったです(Photo by watanabe)。
その後は金沢観光へ…ではなく!渡邊先生の研究室へ。
めちゃくちゃ貴重な感情心理学や表情分析に関する資料や書籍を見せて頂けました!!
興味深い書籍・資料の数々(Photo by shimizu)。
MAXとAFFEX(Photo by shimizu)。
初期FACS(Photo by shimizu)。
私が読んだことのない書籍や実物をこれまで観たことがなかった資料などもあり、興味深々(photo by shimizu)!
渡邊先生と現在の感情心理学や表情研究の動向や研究者たちの興味・関心の推移やお互いの関心事や研究テーマ、研究ツール、ゼミ生の研究、そして日本の表情分析の大家、山田寛先生の話…など尽きることなくお話しさせて頂きました。3時間くらいでしょうか。刺激と着想に満ちた時間と空間でした。
実は、渡邊先生には18日の夜に郷土料理のお店で接待を頂き、そこでも美味しい食事(特にブリが上手い!)とお酒(永遠に飲み続けられるような日本酒)と会話を堪能させて頂いていたのですが、それでも時間は足りず、お話ししたいことが尽きませんでした。
いつの日か共同研究をとお約束し、私は東京へと帰りました。
渡邊先生、そしてゼミの生徒さん、真剣なまなざしで受講して下さった学生さん、様々なご調整を手配して下さった職員の方々、この度は本当にどうもありがとうございました。私のとってもとっても思い出深い初金沢出張となりました。
追伸:
金沢―東京間の新幹線。
乗客、私一人しかいない…と思ったらもう一方、次の駅でもう一方。18席を3人で。なんて贅沢!!
清水建二