面接テクニック・シーズン2の3回目です。本日は認知的ウソ検知アプローチの3つのテクニックの一つ目、①認知的な負担を高めるー逆質問法、アイコンタクト維持法、交互質問法及びそれぞれの観察ポイントーについて説明しました。本日は二つ目、②被面接者に積極的に話してもらうようにする、について説明したいと思います。
②被面接者に積極的に話してもらうようにする
「被面接者に積極的に話してもらうようにする」とは、その名の通りです。より多くの情報を提供してもらい、詳細を語ってもらえればもらえるほど、その内容の真偽をその他の情報と照らし合わせることによってチェック出来ます。ウソつきはその整合性を調査されることを恐れて、より多くかつ詳細な情報を提供することを躊躇します。どんな発言がその他の情報や証拠により真偽をチェックされ得るかについて、ウソつきがわからないほど、確信が持てないほど、ウソつきの認知的な負担は高まります。
具体的な「被面接者に積極的に話してもらうようにする」方法としては、傾聴法、模範解答提示法、認知面接法の3つです。傾聴法とは、被面接者の話を積極的に関わろうとしながら真剣に聞くことです。頷いたり、前傾姿勢をとったり、ミラーリングをしたり、笑顔を見せながら被面接者の話を聞きます。模範解答維持法とは、真実を話す者は通常どのような情報を提示するのか、どのくらい話すものなのかを、あらかじめ被面接者に面接前に明示しておく手法です。認知面接法とは、体験記憶を想起させる特別な面接法です(認知面接法について詳しく知りたい方は、紹介図書を参照して下さい)。
次回は③反予測質問をする、について説明したいと思います。
清水建二
参考文献
Vrij, A., Fisher, R. P., & Blank, H. (2015). A cognitive approach to lie detection: A meta-analysis. Legal and Criminological Psychology. DOI:10.1111/lcrp.12088.
紹介図書
- 作者: ロナルドフィッシャー,エドワードガイゼルマン,Ronald P. Fisher,R.Edward Geiselman,宮田洋,高村茂,横田賀英子,横井幸久,渡邉和美
- 出版社/メーカー: 関西学院大学出版会
- 発売日: 2012/06
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る