微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

たんぽぽ薬局株式会社「空気を読む」微表情インターンシップセミナー振り返り

 

本日は、8月6日及び27日に名古屋で実施させて頂いたたんぽぽ薬局様主催の「空気を読む」微表情インターンシップセミナーの振り返りをさせて頂きたいと思います。

 

これまで弊社の「空気を読む」接客術は、医薬系の社員研修では何度か実施させて頂いて来ておりますが、今回はこれから社会人になる学生さん対象ということで初の試みでした。

 

どんな学生さんに会えるかな~とワクワク(どんな名古屋めし堪能しようかとワクワク)しながら、当日を迎えさせて頂きました。

 

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インターンシップの目的は、「空気を読む」をスキル化するー理と情のバランス力構築プログラムーと題しまして、患者さんの気持ちに沿った対話を考え、体感する、というものでした。

 

どうやって患者さんの気持ちに沿うか?

 

もちろん!微表情を察することを通じてです。

 

インターンシップでは、あいさつから服薬指導(患者さんに薬の飲み方やそれに付随する生活を指導・アドバイスすること)といった薬局での様々な具体的なシーンを想定し、その中で生じる患者さんの気持ちのブレを微表情から察し、患者さんの気持ちに沿った対応を考えることを行いました。

 

ビデオを用いた微表情検知トレーニング、基本表情の座学、具体的なシーンの中で生じた患者さんの微表情の読み取り&対応法を考えるディスカッション、相手の表情から接客のパターンを変えるワークなどなど、参加者の皆さんに頭と体をフルに使って頂いた1日でした。

 

ここで!参加された薬学部生さんたちにもう一度アドバイスです。

 

表情・微表情を見抜く➡感情の原因を推定する➡感情に沿ったアプローチをする、というプロセスは慣れてくればスムーズに出来るようになりますが、慣れないうちは全ての表情・微表情を観ようとするのではなく患者さんの眉が下がるか否かだけに注目してこのプロセスを行ってみて下さい。

 

「眉が下がる」をもう一度、復習しておきましょう。「眉が下がる」はほとんどの場合、熟考です。

 

例えば、服薬指導の一コマ。

 

「このお薬は水もしくはジュースで飲んで下さい。お茶やコーラでは飲まないで下さい。」

➡患者さんが眉を下げながら「わかりました。」

➡患者さん、何か納得していない。

➡例えば、お茶やコーラがいけない理由を詳しく説明するか、患者さんに疑問がないか聞いてみましょう。

 

「このお薬は水もしくはジュースで飲んで下さい。お茶やコーラでは飲まないで下さい。」

➡患者さん真顔で「わかりました。」

➡お大事にどうぞ、と。

➡了解している患者さんに必要以上の説明は無用です。

 

眉が下がるかどうかは微表情を察するよりはるかに気付きやすく、相手の気持ちに沿った対応も思いつきやすいです。ですので、ぜひ日常生活の様々なシーンでも応用してみて下さい。

 

ところでたんぽぽ薬局さんは、入社したら様々な研修を1ヶ月に渡って行い、新入社員さんたちを現場に送り出してくれるそうなのです。調剤練習や薬の味見、上手な湿布の貼り方、社会人マナー研修、高齢者体験と豊富でユニークな研修メニューがあるようです。ユニークといえば、今回の「空気を読む」微表情インターンシップがまさにそうですよね。またどこかで会えるかな、フフ…。

 

最後に、様々な準備や手配をして頂いたたんぽぽ薬局の人事部の方々、積極的な参加をしてくれた薬学部生のみなさん、どうもありがとうございました。

 

追伸:

6日の出来事

セミナー中すごく楽しそうに参加してくれていたのに、セミナー後、私の前を真顔で素通りする参加者の子たちの姿に一瞬、「?」と思いましたが、愛想笑いを消すテクをリアルな場で私に試さないで下さい笑、わりと焦りました笑

 

27日の出来事

今度は神戸の繁華街にもちゃんと行ってみます😊

 

 

清水建二