本日は、「6割は勝つ方法!科学的感情アプローチ法―悲しみ編」です。
悲しみとは、どんな感情なのでしょうか。
悲しみの表情は、眉の内側が引き上がり、口角が下がり、下唇が上に引き上がる、というものです。悲しみは、大切なモノ・人を失うことで引き起こされます。悲しみを感じている人は、誰かに助けを求めており、失ったモノを取り戻したいと思っています。
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感情というものは、自己のネガティブな状態をポジティブな状態にするために、ポジティブな状態はポジティブな状態を保つために存在しています。自分の感情状態を手掛かりに、どのような行動をとればポジティブな状態になれるのか、ポジティブな状態を維持できるのかを意識・無意識問わず、私たちは考え、行動しているのです。
つまり、自身や会話相手のネガティブな状態を、表情や声、その他ボディーランゲージを通して気付き、そのネガティブ感情の機能を理解していたならば、その感情の機能を意識的にサポート、促進させるような行動をとることで、ポジティブな状態に変えることができると論理的に考えることができます。
具体的に悲しみの場合で考えてみます。
仕事にミスをした部下が悲しみの表情を浮かべているとします。大切だと思っているものは何でしょうか?自尊心でしょうか?ミスした仕事を大切に思っていたのでしょうか?どちらにせよ、大切だと思うものを守るためにミスを犯さないようになることが予期されますが、具体的に何が大切なモノなのか聞き出すことで、将来のミスを防げる可能性を高めることができます。
「ミスした自分が恥ずかしい」と言ったようなセリフが出た場合、自尊心が大切なものの中心でしょう。今後、(自尊心が傷つかないように)あらゆるミスを起こさないように気をつけるだろうことが予想されます。しかしその部下にミスを防ぐ能力があるかどうかはわからないので、ミス防止の策を共に考える、考えてもらう、起こり得るミスについて事前に報告してもらうという策が考えられます。
その仕事、タスクそのものを大切だと考えていた場合、ミスをしたことで仕事に対するやる気を失ってしまうかも知れません。特にその仕事が一回きりのプロジェクトだったりするとなおさらです。したがって、同様なタスクに挑戦してもらい、やる気を取り戻してもらうことが必要です。もちろんミスの核となる部分を取り出して、同じようなミスを防ぐために、レポートを書いてもらったり、その部下がミスを起こしやすい部分にはサポートを付け、次のタスクは必ず達成してもらえるようにすることが大切です。
清水建二
参考文献
感情の機能については様々なレビュー論文や実証論文を一つ一つ丁寧に読み込むことで理解出来ます。
本ブログでそれを取り挙げると膨大な量になるため、ここでは、感情の哲学を知るために適切な一冊をご紹介したいと思います。読み応えのある一冊です。
そしておなじみの日本初の微表情本!『0.2秒のホンネ 微表情を見抜く技術』飛鳥新社です。