「微表情のある風景」第五話のテーマは、
「空気を読めない上司が部下を苦しめるのか?」
です。
喫茶店での盗み聞き、もとい、盗み見。
先輩:この件も頼むよ!
後輩:先輩、仕事私に任せ過ぎですよ~
後輩は、一見、笑顔。
しかし、その眉間には一瞬、小刻みなしわが現れては消え去ります。
そうです、その後輩は、イライラを笑顔でマスクしているのです。
普通の「怒り」と微表情の「怒り」、
どちらが深刻か?
どちらがストレスのたまる状態か?
もちろん微表情の「怒り」です。
微表情は、意識・無意識問わず、抑制された感情がフラッシュのごとく表れては消え去る微細な顔の動きです。感情が抑制された状態が常態化しているのは精神衛生上良いわけがありません。
感情をストレートに出せない後輩、それをわかってか、わからずか、さらなる追加の仕事を任せる先輩。
これを放置していたら、怖いな、と感じる一幕でした。
「怒り」は、生きる上で必要不可欠な感情、いつもいつも抑制してはいけないのです、必ず様々な形で発散させなくてはいけないのです。
つもり募った「怒り」が爆発しないことを祈ります。
追伸:
先日弊社の表情分析コースに参加頂いたお客さんから聞いたのですが、そのお客さんの知り合いの方は米国帰りで、米国の某大手企業のマネージャー層対象に微表情トレーニングが多く実施されていることを教えてくれたそうです。そこで、その方はその話に影響を受け、日本では弊社しか専門的なトレーニングをしていないことをお知りになり、弊社のコースを受講しに来られました。いくらかの企業様を観察していて、私は、従業員満足こそが顧客満足につながる大きな要因のような気がしています。日本でも後輩・部下・職場のイライラを感知できるマネージャーが一人でも増えることを祈っています。
清水建二