微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

「0.2秒で見抜く感情のサイン 究極のコミュ術 清水建二の微表情心理学」日本発売開始!!

 

 2025年の3月に台湾にて撮影&作成、先行発売された「0.2秒で見抜く感情のサイン 究極のコミュ術 清水建二の微表情心理学」が、ついに日本でも発売開始されました。

 

万国共通の7表情の理論的解説、表情の文化差、微表情検知トレーニング、ビジネス・パートナー・人間関係・嘘検知における微表情ケーススタディー等々、表情・微表情を活用したコミュニケーションスキルを獲得して頂くべく、様々な観点から解説しております。豊富な画像と動画を用い、直観的にわかりやすく実践的な内容となるよう心がけました。

 

物理的な人とのコミュニケーションに距離があるオンラインコミュニケーションや生成AIとのコミュニケーション。同じ空間に身を置く者同士のリアルコミュニケーション。人との距離が離れつつある今日こそ、改めてリアルコミュニケーションを見つめてみませんか。自他の本心を見つめ、自省と共感を持ち、信頼関係を醸成できる表情・微表情コミュニケーションを一緒に学びましょう。

 

3時間のオンラインコースで、購入後、すぐに、いつでも、学ぶことが出来ます。
現在、コースコンテンツの一つを無料視聴して頂くことが出来ます。
さらに今なら、割引価格で購入できます。

 

「0.2秒で見抜く感情のサイン 究極のコミュ術 清水建二の微表情心理学」詳細及び購入は次のリンクよりお願いします。

www.pressplay.co.jp

 

 本コースの内容をより詳しく学びたい、もっとトレーニングを積みたい、講師や他の受講生とインタラクティブな学びを希望されます方は、11月15日(土)開講の「表情・しぐさ分析12時間速習コース」もご検討下さい。

https://peatix.com/event/4603917/view

 

学術的に裏付けがあり、実際のコミュニケーションで使える表情・微表情コミュニケーションを適切に学ばれたい方におススメします。

 


清水建二

リアルコミュニケーション、再び~オンラインコミュニケーションと対面コミュニケーション~


 前回の「リアルコミュニケーション、再び~生成AIと人間のコミュニケーション~」では、川原繁人『言語学者、生成AIを危ぶむ 子どもにとって毒か薬か』朝日新聞出版(2025)を読み、生成AIとのコミュニケーションに警鐘を鳴らしました。ポイントは、①非言語を学べず感情の授受が鈍る、②言葉が人を傷つける感覚が薄れる、③AI的な速断・断定や誤読が広がる恐れがある、の三点です。便利さを認めつつ、人間にしかできない身体性あるコミュニケーションの重要性を強調しました。今回のブログでは、オンラインコミュニケーションと対比しながら、対面コミュニケーションの大切さについて論じたいと思います。

 

 ZoomやTeams等のオンラインコミュニケーションは、インターネットがつながるところならば、どこにいても人とつながることが出来ます。殊、仕事の仕方に劇的な変化を及ぼしています。国交省「テレワーク人口実態調査」では、テレワークの良い影響として「通勤負担の軽減」(67.2%)、「業務の効率・生産性が上がる」(31.0%)等が挙がっています。私自身、海外との仕事の打ち合わせはもちろんのこと、国内の打ち合わせのほとんどがオンラインです。セミナーの多くもオンラインで行っています。オンラインコミュニケーションの便利さを享受しております。

 

 しかし、同調査において「コミュニケーションがとりづらく業務効率が低下する」(43.0%)という声も挙がっています。この「コミュニケーションがとりづらい」の背景には、技術的な側面だけでなく、心理的な側面もあると思います。

 

 とりわけ信頼関係の形成には、対話の「質」が要になります(今城・藤村, 2021;池田ほか, 2021)。上司・同僚との対話の質が高いほど、心理的安全性や「自分は任されている」という被信頼感が高まり、その結果として業務への適応や意欲が高まることが示されています(今城・藤村, 2021;池田ほか, 2021)。一方、オンライン環境では、同時発話の抑制や微細な表情・間合いの欠落、偶発的な雑談の減少により、関係の「厚み」が増しにくいという弱点があります(赤堀, 2021)。このギャップが「コミュニケーションがとりづらい」という感覚につながり、信頼関係が希薄になり、ひいては業務効率の低下として表れているのだと思います。

 

 また、オンラインでのコミュニケーションに慣れてしまうと、対面コミュニケーションの勘所(視線、うなずき、間合い、同調のリズム)が鈍る可能性があります。ビデオ会議は遅延や視野の狭さなどにより非言語の同期が起こりにくく、脳に余計な負荷をかけます(いわゆるZoom疲れ)(小林, 2022)。この「同期のしにくさ」がコミュニケーションの質、ひいては、人間関係の質の低下を招くのではないでしょうか。

 

 ということで、要所要所で積極的にリアルコミュニケーションをとり入れて行きましょう。意識的に鍛える機会を作りましょう。

 

 私が主催するセミナーやコース、研修では、表情の読み方・伝え方を理論、ケーススタディー、動画を用いたトレーニング、ロールプレーイングと様々な観点から学んで頂けます。オンラインでの開催をベースにしつつも、リアルで交流する機会も設けています。直近で、個人様向けに開催を予定しているコースは、「表情・しぐさ分析12時間速習コース」(2025年11月開催)があります。レベル問わず、どなたでも受講いただけます。是非是非、一緒に表情コミュニケーションを学びましょう。詳細は次のURLをご覧ください。

https://peatix.com/event/4603917/view

 


参考文献
赤堀 渉(2021). 在宅勤務が職場の関係性及びメンタルヘルスに及ぼす影響. 情報処理学会インタラクション2021. 
池田 浩・縄田 健悟・青島 未佳・山口 裕幸(2021). テレワークのもとでの自己調整方略:自己調整方略の効果とそれを醸成する上司からの被信頼感. 『産業・組織心理学研究』35(1), 61–73.
今城志保・藤村直子(2021). リモートワーク下での上司・部下コミュニケーションの特徴と課題(日本心理学会 第85回大会発表資料). 株式会社リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所.
国土交通省. (2024). 令和5年度 テレワーク人口実態調査―調査結果(概要)[PDF]. 国土交通省.
小林, 真綾. (2022). 労働者における「ズーム疲れ」―原因探索と対策提言. ○○大学研究紀要, 24–30(22). (機関リポジトリ版)

リアルコミュニケーション、再び~生成AIと人間のコミュニケーション~

 

 川原繁人『言語学者、生成AIを危ぶむ 子どもにとって毒か薬か』朝日新聞出版(2025)を読みました。本書の主な目的は、未就学児が生成AI搭載のおしゃべりアプリを使用することに警鐘を鳴らすことです。しかし、未就学児だけでなく、未成年、そして、私たち大人にとっても、人間のコミュニケーションを考えるうえで大切なことを教えてくれます。特に大切だと思ったことを3点挙げたいと思います。なお、以下の記述は、本書そのものの内容というより、内容に刺激を受けた私の主張が織り込まれています。

 

一、聴覚情報に頼るおしゃべりアプリは、非言語コミュニケーションを教えてくれない(p.70~)
 スマホiPad、PC上のおしゃべりアプリは、私たちと流ちょうにコミュニケーションをしてくれるかも知れません。音声や文字で応答してくれます。しかし、表情や身ぶり・手ぶりでは答えてくれません。非言語なしのコミュニケーションに慣れ過ぎてしまうと、言葉にならない想いや言葉に込められた感情を伝えたり、受け取ったりする私たちの能力は低下してしまうでしょう。

 

二、言葉が人を傷つけ得ることを忘れてしまう(p.96~, p.98~)
 生成AIと会話をするとき、命令口調で言っても、手厳しい批判をしても、何度タスクをやり直させても、文句ひとつ言わず、素直に応じてくれます。悩み相談をして、同じ愚痴をぐるぐる繰り返し続けても、「共感」的に応答してくれます。同じことを生身の人間には出来ないでしょう。話し相手の反応に応じて言葉を選ぶのではないでしょうか。生成AIとのコミュニケーションに慣れ過ぎてしまうと、「言葉が人を傷つけ得る」ことを忘れ、自分本位のコミュニケーションに陥ってしまうでしょう。

 

三、生成AI的コミュニケーションが蔓延する可能性(p.114~, p.125~)
 ChatGPTに「~を2000字でまとめよ」とコマンドすれば、すぐに応じてくれます。人間より早いです。「え~っと」「あ~」などの言い淀みはありません。「…かも知れません」「…だと思う」という自信のない発言は限定的です。本書で紹介されていたおしゃべりアプリは、「人気(ひとけ)のないところ」を「人気(にんき)のないところ」と発話し、「緑道」を「みどりどう」と発話します。生成AIとのコミュニケーションをお手本にしてしまうと、人間同士のコミュニケーションにおいて、生成AIに投げ掛けるプロンプトのような発話をしてしまったたり、正しい読み方が変わってしまったり、返答スピードの速さや曖昧性の排除が求められるゆえ根拠や自信のないことでも即断や断定してしまったり、生成AI的コミュニケーションが蔓延するようになるかも知れません。

 

 私は平生、ChatGPTを使っています。使わない日はないレベルです。本当に便利です。仕事で大活躍しています。しかし、その功罪を見つめることは欠かせません。本書の筆者は、おしゃべりアプリを「臨床試験なしの新薬」と例えていますが、言い得て妙です。生成AIの発展を模索するうえで、批判は懸念の解消に役立つでしょう。しかし、身体を持つ人間と持たないAIには越えられない壁があります。生成AIとのコミュニケーションが当たり前の世界になりつつある今日、私は、表情分析の専門家として、人間にしか出来ないコミュニケーションを考え続けたいと思っています。

 

生成AIとのコミュニケーションを考えたい方に、本書をおススメします。

publications.asahi.com

 


追伸:表情分析の専門家として人間にしか出来ないコミュニケーションを考え続ける活動の一環が、セミナーです。表情科学の理論が現実世界のコミュニケーションにどう活かせるのか、限界は何か。実務で使える表情コミュニケーションを考え、トレーニングし、身に付けたい方。是非、「表情・しぐさ分析12時間速習コース」にお越しください。11月開講です。初心者向けですので、どなたでもご受講して頂けます。

https://peatix.com/event/4603917/view

 


清水建二

「清水建二の微表情心理学」アンケートのお願い

 

 2025年3月に台湾で撮影し、台湾で発売されたオンラインコース
「清水建二の微表情心理学」が日本でも発売される予定です。

 

発売に先立ち、日本のどんな方が興味関心を抱き、
どんなニーズがあるのか調査させて頂いております。
アンケートの回答によっては新たな企画が生まれるかも知れません。
また、アンケートにご協力頂いた方には諸々特典もございます。
以下、アンケートになります。

 

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👀 0.2秒で本音を見抜ける?
「相手の気持ちが分からず、誤解されてしまう…」
「面接や交渉で、相手の本心を知りたい…」
「恋人や家族との関係をもっと良くしたい…」
そんなあなたへ。
📌 ドラマ『科捜研の女』監修や『ホンマでっか!?TV』出演でも話題、
日本屈指の微表情専門家・清水建二先生の新オンライン講座が日本上陸予定!
その開講に先立ち、皆さまの声を集めています。
📋 アンケートにご協力ください!(所要時間:約3分)
👉 https://www.pressplay.cc/link/485E1A8D  
✨ 回答者全員に講座で使える割引クーポンをプレゼント!

 

――――――――――

 

以上となります。
どうぞよろしくお願い致します。

 


清水建二

専門家の萌芽

 先日、ある講義の最終回で受講生の方が、講義の感想として次のような旨のことをおっしゃいました。

 

「講義を通じて論文を読み重ねるうちに、課題となっている論文のイントロダクションを読んだとき、『あ、この論文は読んだ』『この論文も読んだ』となり、知識が深まっていくのを感じました」。

 

とても嬉しい感想です。

 

 仮説検証型の学術論文は、イントロダクション、方法論、結果、考察の4つのパートから構成されています。それぞれのパートで書かれていることは次の通りです。

 

イントロダクション…先行研究でわかっていることが書かれています。裏を返せば、先行研究を調べ尽くしてもわかっていないことが書かれているわけです。これが研究目的となり、仮説が生成されます。

方法論…実験の方法、つまり、どんな方法、材料、手順によって仮説を検証するのかが書かれています。

結果…統計分析の結果、有意か否か、仮説が支持されたか否かが書かれています。

考察…統計分析の結果の解釈が書かれています。イントロダクションで紹介した先行研究の枠組みからなされ、既存の知見から説明可能か、説明できない結果だとしたら、何が原因だと考えられるかが考察されています。

 

 初めて手にした論文のイントロダクションを読むとき、「あ、この論文は読んだ」「この論文も読んだ」と言えるということは、「先行研究でわかっていること」をわかっている、ということを意味します。これは専門家と非専門家を分かつ一つの指標です。大切なことは、単に知識が豊富なことなのではなく、自身が専門に学ぶ分野において、わかっていることとわかっていないことを区別できるようになることです。それが明確であればあるほど、知識が専門家レベルに接近することを意味しています。

 

 ですので一見、逆説的ですが、専門分野について質問を受けたとき、「わからない」と言えることーこれだけ先行研究を読んでいる私がわからないのなら、おそらくまだ誰も研究していないはず、という自信ーが専門家の証とさへ言えるかも知れません。

 

 一方、こんなこともありました。ある懇親会に参加した際、隣の席に某性格分類法について5年以上勉強しているAさんという方がいらっしゃいました。

 

Aさん:「この性格分類法では、生涯変わらない人の性格を計測することが出来ます。3歳くらいから計測できます」。

私:「性格は遺伝と環境で形づくられ、変わることもあり得ると私は理解しています。生涯変わらないということは、性格ではなく遺伝のようなものを計測しているのですか?」

Aさん:「わかりません。私の先生に聞いて下さい」。

私:「その分類法について論文はありますか?」

Aさん:「わかりません。私の先生に聞いて下さい」。

 

 後日調べてみたところ、この分類法に関する学術論文があることがわかりました。Aさんにとってこの分類法は、ご自身の生き方や他者との付き合い方に大きな影響を及ぼしている方法のようでした。そうであればこそ、先生の言うことや先生の著作を大切にしつつも、それら原典をたどる必要があるのではないかと私には思われました(Aさんには論文についてしか尋ねていませんので、本については先生の著作以外も読んでいたかも知れません)。

 

 先生の言うことはもちろん大切です。疑問を抱かず、純粋に吸収し続ける時期は必要です。しかし、一定期間の学びを経たならば、自身で論文や先生以外が書いた著作を読み、「先生の考えや依拠する理論の理解を深める」「先生の言うことを批判的に検討してみる」というステップに踏み出すべきだと私は考えます。このステップを経ることで初級者から中級者、上級者となり、知見の既知と未知を区別できる専門家の領域に足を踏み入れることが出来るようになるのだと思います。

 

 自身の学びが科学知見に依拠し、高みを目指したいのならば、学術論文を読みましょう。現象の解像度がグッと上がります。そして、解像度が高ければ高いほど、現実世界の問題は、触れたときによりリアルな質感をもった肌触りとして帯びてくるのです。

 

 

追伸:本ブログを書いていて、大学受験予備校でお世話になった英文速読の横山雅彦先生の言葉が思い出されました。「究極の速読は、知っていること」。横山先生ご自身が学生時代のとき、師匠である小浪先生の論文読解スピードに驚かされたエピソードを紹介された際の言葉です。大学受験生当時は「そんなこと出来るの?」と思っていましたが、今ならよくわかります。先を見越したアドバイスに感謝です。

 


清水建二

警察官によるウェアラブルカメラと表情分析活用の可能性

 2025年8月下旬から、警視庁や大阪府警などで警察官の帽子や上着ウェアラブルカメラを装着する試みが始まるとの報道がありました。職務質問交通違反の取り締まりの記録だけでなく、花火大会など雑踏警備の現場でも活用されるようです。

 

www3.nhk.or.jp

 

この取り組みは、表情分析・観察技術の進展に大きく貢献する可能性を秘めています。

 

勘頼みの職務質問から「データで検証できる職務質問」へ

 

 職務質問の現場では、「もう一歩踏み込んで質問すべきか、それとも引くべきか」という判断を迫られる場面が多くあります。その判断基準は、長年の経験から生まれる“勘”です。「なんとなく怪しい」という直感が当たることもあれば、外れることもある。

 

ところが人間は、自分に都合の良い記憶を残す生き物です。「怪しい」と感じた相手から違法品が見つかればその経験は強く記憶されますが、勘が外れたケースは忘れてしまいがちです。その結果、技術向上の根拠が曖昧なまま積み重なってしまいます。

 

もちろん、現場では先輩や同僚のフィードバックを受けたり、自分なりに勘を磨く努力を重ねたりする警察官も多いでしょう。それでも、もしデータを残し、後から検証できるようになれば、より効率的かつ科学的に技術を高める道が開けます。

 

表情・言動分析がもたらす新たな可能性

 

 「どんな質問をしたとき、相手はどんな表情や仕草を見せたのか」「そのサインが危険を示していたのか、それとも無害だったのか」──。こうした情報を体系的に蓄積できれば、職務質問の手法は飛躍的に進歩するでしょう。

 

 実際に、車載カメラ映像の分析からもその可能性を垣間見ることができます。次に示す動画は、パトカー内で中国人女性が職務質問を受けている様子です。警察官が「武器」「偽造カード」「多額の米ドル」「薬物」など、所持品を具体的に尋ねると、女性の表情が変化していくのがわかります。5:40からスタートします。6:45くらいまで観てみて下さい。

 

youtu.be

 

6:17と6:29に注目して下さい。

 

6:17では、多額の米ドルに関する質問が出る前、女性に「恐怖」の表情が見られます。

6:29では、薬物の質問を受けた瞬間、「嫌悪」の表情が浮かびます。

 

恐怖は「そろそろマズい質問が来るかもしれない」という予期から、嫌悪は「痛いところを突かれた」という心理反応から現れたと推測できます※。この分析は、「表情が、警察官が次に採るべき行動のヒントになり得る」ことを示しています。

 

※念のため補足ですが、この推測は結末を知ったうえで行ったものではありません。表情分析・観察が出来るようになれば、このレベルの観察&推測はリアルタイムで出来るようになります(答えを知りたい方は、動画を最後まで観て下さい)。

 

リアルコミュニケーション力を磨くために

 

 オンラインでのやり取りが当たり前となった今だからこそ、リアルな場で相手の微細な変化を感じ取り、適切に対応する「リアルコミュニケーション力」がますます重要になっています。ウェアラブルカメラと表情分析の融合は、その力を科学的に伸ばすための大きな一歩になるはずです。

 

ということで、私と一緒に表情分析を研究しましょう、学びましょう、豊かなコミュニケーションが出来るようになりましょう。私のセミナーでは、科学的根拠と現場の声に基づきつつも、単なる知識・体験紹介に終わることなく、上記のような動画や弊社実験動画、ワークを通じて知識を実践力に高めることを重視しています。

 

 

清水建二

2025年10月25日(土)13:00 - 17:00開講「清水ゼミ」のお知らせ

今年も「清水ゼミ」の時期となりました。

2025年10月25日(土)13:00 より「清水ゼミ」を開講いたします。

 

■2025年10月期のテーマ
2025年10月期は、「定説を疑う」がテーマです。定説は、一般常識から、レビュー論文・メタアナリシスによって得られた知見まで幅広くあり、妥当性も様々です。「怒りが暴力を引き起こす」「マニピュレーターは嘘のサインではない」「嘘をつく者は供述に矛盾が生じる」「嫌悪表情は対人印象にマイナスを与える」「感情識別能力は生得的なものである」「表情は万国共通である」…etc.これら定説は、本当に定説なのでしょうか。どんな条件によって崩れ、どんな条件が定説を揺るがぬものとするのでしょうか。各Lessonの課題論文、参考文献、動画分析、ロールプレイングを通じて考え、実践力を養成します。

 

■カリキュラム
Lesson1 【危険表情研究】ANCODI仮説-集団暴力の誘引となる指導者の表情
内容:怒り表情は、表出者による暴力行動の予測因子として働きます。一方、他者に怒り表情を向けられた人々は、その表情に影響を受け、暴力的に振舞うようになるのでしょうか。指導者の表情が集団暴力の誘引となり得ることを検証した論文を題材に学びます。また、Humintell社が提供するプログラムMatsumotoメソッド™「Dangerous Demeanor Detector Advanced」を用いて、危険表情に対する感性トレーニングも行います。
課題論文:Matsumoto, D., Frank, M. G., & Hwang, H. C. (2015). The Role of Intergroup Emotions in Political Violence. Current Directions in Psychological Science, 24(5), 369–373. https://doi.org/10.1177/0963721415595023

 

Lesson2 【虚偽検出研究】中国人サンプルを用いた模擬犯罪実験と非言語行動の関係
内容:メタ分析の知見によれば、マニピュレーターは嘘のサインではありません。しかし、個別論文を精査すると、条件によっては、マニピュレーターが嘘に伴い生じることがあります。どんな条件でしょうか。課題論文と動画分析を通じて学びます。
課題論文:Li H, Song H, Li M and Li H (2024) Nonverbal cues to deception: insights from a mock crime scenario in a Chinese sample. Front. Psychol. 15:1331653. doi: 10.3389/fpsyg.2024.1331653

 

Lesson3 【虚偽検出研究】真実体験者の図解と虚偽体験者の図解はどう異なるか?
内容:「嘘つきは供述に矛盾が生じる」と言われます。本当にそうでしょうか?正直者と嘘つきが採る「tell it all」「keep it simple」「staying close to the truth」という戦略、図解質問に対する回答を課題論文、動画分析、ロールプレイングを通じて学びます。
課題論文:Vrij, A., Mann, S., Leal, S., Fisher, R. P., & Deeb, H. (2020). Sketching while narrating as a tool to detect deceit. Applied Cognitive Psychology, 34(3), 628–642. https://doi.org/10.1002/acp.3646

 

Lesson4 【対人印象研究】嫌悪はネガティブ?-嫌悪表情と微表情がもたらす対人印象の違い
内容:表情信号理論では、明瞭な表情が信頼性や好感度を高めるとされています。一方、感情過一般化仮説では、ネガティブな表情が拡大解釈を生み、信頼性の低下や拒絶を招くと主張されています。それでは、明瞭な嫌悪表情や嫌悪微表情は、対人印象にどのような影響を及ぼすのでしょうか。課題論文、動画分析を通じて学びます。
課題論文:Glowacki, Z.R., Frank, M.G., Xu, W. et al. Do we like honest signal givers? Macro and micro expressions of disgust. Curr Psychol (2025). https://doi.org/10.1007/s12144-025-08074-6

 

Lesson5 【交渉研究】感情認識トレーニングは交渉プロセスにどんな影響を与えるか?
内容:従来、感情認識能力の高さと社会適応性や仕事における成果には関連があることが示されてきました。しかし、トレーニングによってこうした特性や成果を得ることは出来るのでしょうか。課題論文と交渉ロールプレイングを通じて学びます。
課題論文:Schlegel, K. (2021). The Effects of Emotion Recognition Training on Interpersonal Effectiveness. Basic and Applied Social Psychology, 43(2), 141–153. https://doi.org/10.1080/01973533.2021.1883021

 

Lesson6 【情動言論】基本表情は存在するか?
内容:近年、バレットを中心とした構成主義理論派から、エクマンの基本情動理論の妥当性について疑問が投げかけられています。エクマンが提唱するように表情は万国共通なのでしょうか。また、バレットの主張の妥当性はどの程度なのでしょうか。関連論文や書籍を読み、ディスカッションを通じて考察します。
課題論文:特定の課題論文はありません。以下に参考文献を挙げますが、必ず読んで参加しなくてはいけないというわけではございません。こちらが指定する事前課題に取り組んで来て下さい。
参考文献:リサ・フェルドマン・バレット(2019)『情動はこうしてつくられる―脳の隠れた働きと構成主義的情動理論』紀伊國屋書店高橋洋訳)
植野仙経(編)、佐藤弥(編)、鈴木貴之(編)、村井俊哉(編)(2025)『感情がつくられるものだとしたら 世界はどうなるのか バレットの構成主義的情動理論をめぐる、さまざまな領域からの考察』金芳堂

 

知識も実践力も兼ね備えた表情分析のプロフェッショナル専門家を目指される方、学びを継続されたい方は、是非!清水ゼミにお越し下さい。積極的なご参加をお待ちしております。

 

お申込み・詳細はこちらのURLよりお願いします。

https://peatix.com/event/4519309/view

 


清水建二