読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

子どもの観察力と大人の観察力、どちらが凄いのだろうか?ーその②

教育

 

先週の記事で、表情の真偽を区別する実験において大人の方が子どもよりも成績が良いということをご紹介しました。2秒間、真の表情が提示され、2秒間、ウソの表情が提示され、その区別をする実験でした。

 

一方で、子どもの方が大人よりも微表情の識別率は高いという結果が見出されています。

 

それはなぜか?というのが本日のテーマです。

 

微表情の識別テストでは、各々の微表情が提示されている時間は、0.2秒ほどです。この0.2秒という時間と先の2秒という時間が実験結果に影響を及ぼしているのではないかと、私は考えています。

 

0.2秒で判断する課題は、考える間がなく、直感力で勝負するしかありません。2秒間あれば、「目が笑ってないな」とか「眉毛がハの字になっていないな」とか考えることが出来るため、認知力を使うことが出来ます。

 

しかし、子どもは、大人と比べ表情観察の経験が不足しています。2秒間という時間を与えられても、区別の為に頼ることの出来る認知力には限界があるのではないでしょうか。

 

その一方で、子どもは瞬間的に直感を使って表情を識別する能力には優れています。これは、言語能力が絡んでくるのだと思われます。子どもは大人に比べ、言語の運用能力が低いため、コミュニケーションにおいて非言語に頼る比重が多くなっています。したがって、直感力に頼る程度が強い微表情を認識するスキルが高いのだと思います。その証拠に、年齢の上昇、つまり言語能力の向上に伴い、微表情検知力が低下することが知られています。

 

大人の認知力だけでなく、子どもの直感力も失わずに磨いていきたいものです。

 

 

清水建二

参考文献

論文未刊行