微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

目から感情推定

 

本日は問題からスタートです。

 

以下の問いに挑戦してみて下さい。

 

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※本画像の権利は、株式会社空気を読むを科学する研究所に帰属します。無断転載を禁じます。

 

意外に簡単だったのではないでしょうか?

何となくフィーリングで答えた回答でおそらく正解しているハズです。

 

答えは、本文の最後の方に書きました。下にスクロールして下さい。

 

同様のテストをアスペルガー症候群の方に実施すると正解率がグンと落ちることがわかっています。興味深いことに、同レベルのIQを持つアスペルガー症候群の方々と一般の方々とを対象に、こうしたテストを実施すると、同じIQの高さにも関わらず、アスペルガー症候群の方々の正解率がずっと低い結果となります。IQ以外の要因がアスペルガー症候群の方々の表情認知のスキルを妨げているようです。

 

精神疾患認知症と表情読解力との関係については様々な研究がなされ、表情読解能力のトレーニングを通して、患者さんの心の状態をより良い方向へ持っていけるのではないかと期待されています。

 

精神疾患と感情・表情の問題は、本ブログでまた改めて扱わせて頂きたいと思います。

 

冒頭の問題の答えは、

①悲しみ、②驚き、③恐怖、④怒り

です。

 

その他、表情の様々なパーツのみからより適確に感情推定を行うスキルを養いたい方は、弊社のコースの受講をご検討下さい。額やアゴのしわや上唇のみの情報からでも感情推定が出来ることをご紹介いたします。直近では、3月14日&3月28日の2日間コースを予定しております。詳細は以下のURLをご覧下さい。

http://www.microexpressions.jp/course_std/course20150314.html

 

 

清水建二

参考文献

Baron-Cohen S1, Wheelwright S, Hill J, Raste Y, Plumb I. The "Reading the Mind in the Eyes" Test revised version: a study with normal adults, and adults with Asperger syndrome or high-functioning autism. J Child Psychol Psychiatry. 2001 Feb;42(2):241-51.