微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

医療

嫌悪と軽蔑を頻繁かつ同時に抱く人は、生きづらい?

感情と健康に関わる研究は数多ありますが、本日はそうした先行研究の結果からわかっていることではなく、私の日々の観察から感じていることを書かせて頂こうと思います。 以前にこのブログで、精神疾患とその表情について書かせて頂いたことがあります。そ…

感情の慣性~感情の切り替えが上手くいかない理由~

朝、家族とケンカした、電車が遅延して会社に遅刻した、昨日の夜よく眠れなかった…そんな体験から生まれたネガティブな感情が尾を引きずり、一日中ずっとイライラすることなんてありませんか? 逆に、人に親切にされた、自分の仕事が認められた、努力が実を…

薬物の影響と表情認知

本ブログで以前、アルコール及びニコチンと表情認知との関係について紹介しました。 簡単に振り返りますと、アルコールを飲んでいたり、タバコ(ニコチン)を吸っているとき、本来非対称な表情が対称に補正され、美女・イケメンに見える、というお話でした。…

自分を見つめるー医師と自殺者とのコミュニケーションより

表情を読みとるトレーニングは、他者のことだけでなく、自分の内なる声を聞くことにも役立ちます。表情筋のどんなコンビネーションが、どんな意味を持つのかについて知ることによって、他人の顔の変化からその人の感情や意図がわかるのは当然です。しかし、…

アルコールと表情読解のカンケイ

「清水さんと交渉するのは嫌だな、こちらの手の内がバレそうだから。」 そんなことをよく言われます。 そんなとき、決まって私の返答は、 「では、お酒の席で交渉の話をしましょう。アルコールを飲むと私の微表情検知力はグンと下がりますから。」 そんなや…

不安のループ

社交不安障害(Social Anxiety Disorder)という精神疾患があります。社交不安障害とは、社交場面で否定的な評価を受けたり、他人に辱められることに強い不安を感じることを主な症状とする精神疾患のことを言います(Wikipediaより)。 社交不安障害の患者さ…

顔で診る

私たちは自分の身体に異変を感じると、家族や周りの人にその状態を言葉で伝えようとします。また病院に行き、医師に言葉を使って説明します。しかし、自分の身体の辛さ、痛さを適切な言葉で伝えられないとき、共感してくれる人を全て失ってしまったような感…

ボトックスは救世主になりえるか?

5月15日の「空気を読むを科学する」セミナーin埼玉にお越し下さった皆さん!本当にどうもありがとうございました。 30名の笑顔、カラスの足跡があるないにかかわらず(いや、冗談です笑)、に囲まれ大変あたたかな雰囲気の中、お話をさせて頂き感謝申し上げ…

患者さんの表情から改善度を予測する

病気と表情の関係性について様々な研究があります。本日は、精神障害を抱える患者さんの事例をご紹介したいと思います。この研究では患者さんの診察時の表情を分析することで何がわかるかを調査したものです。研究結果は以下の通りです。 ①初回診察時の患者…

表情研究のターニングポイント 「微表情の発見」

自殺の徴候というものはあるのでしょうか?「確信的な徴候はない」というのが、一応の答えです。しかし優秀なセラピストの中には、ほとんどミスすることなく、直感的にうつ病患者の自殺の徴候を読みとれる人がいるようです(Motto, 1991)。 セラピスト自身も…