微表情

フラッシュのように一瞬で表れては消え去る微妙な表情、微表情。このブログでは、微表情、表情、顔を始めとした非言語コミュニケーションの研究や実例から「空気を読む」を科学します、「空気」に色をつけていきます。

「金正恩氏、異例のハグで米牽制か 「親密な南北」演出」朝日新聞デジタル最終更新:9/18(火) 13:11付けの記事を読んでちょっと思うこと

 

本日は、たまたま私が目にした「金正恩氏、異例のハグで米牽制か 「親密な南北」演出」朝日新聞デジタル最終更新:9/18() 13:11付けの記事を読んで思うところを書きたいと思います。

 

まずはこちらのリンクから当記事をお読みください。

headlines.yahoo.co.jp

 

記事に「親密な南北関係を演出することで、米国を牽制(けんせい)する狙いがあったとみられる。」とあります。親密な南北関係を演出=ハグということは直接記事に書かれていませんが、記事の題名である「金正恩氏、異例のハグで米牽制か 「親密な南北」演出」という文言と重ねて読めば、

 

金正恩氏が、率先して異例のハグを文氏と交わすことで、親密な南北を演出し、米を牽制しているのではないか?」

 

ということになると思います。金正恩氏が今回の会談を通じて様々な場面で親密な南北を演出しようとしているか、どのようにしているかに関してはわかりませんが、この場面に限っては、当記事の解釈はミスリードを招いていると思います。

 

なぜそう言えるのかは、金氏と文氏とがハグする瞬間の表情や動作とその解釈からです。

 

こちらの動画の0:39前後をご覧下さい。

www.youtube.com

 

飛行機から降りて来る文氏に金氏が先に右手を差し出します(0:38)。握手をしようとしたのだと考えられます。一方の文氏は笑顔で両手を広げ金氏に近づきます(0:39)。握手ではなくハグをしようとしたのだと考えられます。

 

つまり、金氏は握手をしようとしたものの、文氏がハグをしようとしたのでハグで応えた、ということになると考えられます。金氏が先かつ意図的にハグをしようとしたわけではないでしょう。

 

仮に、この会談の前に飛行機を降りた最初の挨拶は「お互いハグをしよう」と事前に取り決めていた、金氏の方からこうした提案があったとしましょう。そうであるからこそ文氏は、両手を広げた、こう考えることも不可能ではないように思えます。

 

しかし、そうであればハグではなく握手をしようとした金氏の動作を観て、文氏は一瞬驚きの表情を見せる可能性があります。驚きという感情は予測とは異なる出来事に対して生じる現象です。文氏の表情には驚きはありません(0:38~0:39)。

 

私は以上のように考えます。

非言語を観察すると今までと世界が異なって見える、かも。

 

 

追伸:

10月より弊社コーススタートします。「表情・しぐさ分析総合コース」です。表情・微表情・動作分析の世界を通じて感情世界の彩を感じたい方、見える化したい方、ぜひお越しください。

peatix.com

 

 

清水建二

 

表情観察・表情分析集中講座in千葉大学

 

7月15日(日)及び8月5日(日)千葉大学養護教諭志望の学生さんを対象に表情観察・表情分析講座を終日にわたり集中的に行わせて頂きました。

 

テーマは、

 

大規模自然災害発生時の対応に備えた養護教諭志望学生対象教育プログラム

表情観察入門講座

ーどのように感情を察し、どのように接するかー

 

です。

 

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7月15日講義:真剣に講義を聞いてくれる学生さんたち(写真By大学院生Iさん)

 

本集中講座は、次のような経緯のもと始まりました。「大規模自然災害発生時の対応に備えた養護教諭志望学生対象教育プログラム」研修会実施要項から引用させて頂きます。

 

健康観察は養護教諭にとって、非常に大切な職務の一つである。東日本大震災発災後、主催者が当時勤務していた高校で、健康観察と共に健康調査(自記式アンケート調査)を行った。健康観察で支援が必要であると判断した生徒であっても、自記式の健康調査の結果が、必ずしも「要支援」であるとは限らず、健康観察の重要性を再認識した。東日本大震災等大きな災害の発災時や、いじめ等の侵害行為を受けている場合、子ども達は自分の気持ちを表出するとは限らず、健康観察が非常に大切になる。また、養護教諭志望学生は自らの健康観察のスキルについて少なからず不安を感じているという現状も明らかになった。

現在、健康観察のスキルを獲得するための教育内容の検討や研究の蓄積はほとんど行われていない。そこで、養護教諭養成段階での災害対応教育プログラム開発の一環として、健康観察のスキルを獲得するための研修プログラム開発を目的とし、本研修会を実施する。

 

という経緯の元、千葉大学の先生と共同研究がスタートしました。本集中講座は、共同研究の一環として位置づけられております。

 

7月及び8月に扱わせて頂いたコンテンツは次の通りです。

 

1. 感情はどこからどのように現れるのか?

➡表情を観察する重要性について講義させて頂きました。

 

2.「情」か「理」か?それが問題ー顔のシグナル色々

➡表情筋の動きには、感情だけでなく様々な意味があり得ることを講義させて頂きました。時折、ロールプレイングなどを入れつつ、体感で感じ取ってもらうコーナーを入れつつ。

 

 

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8月5日講義:微妙な表情の動きに意味があることを講義しているところです(写真By大学院生Iさん)

 

3.いつでも、どこでも、誰にでも表れる万国共通の7つの表情

➡表情は文化によって異なる?もちろん、表情の文化差はありますが、本講座では表情の共通項すなわち、性別・年齢・民族に関わらず共通に生じる万国共通の表情について講義させて頂きました。理論だけわかっても使えるようにならないと意味がないため、動画を用いた微表情検知トレーニング60問を行いました。

 

4.表情観察から感情アプローチへ

~子どもの表情と感情をテーマに~

➡震災を経験した子どもの感情と表情を題材に、科学的な表情観察・表情分析とK先生の経験則から得られた名人芸とで観察の観点及びアプローチ法がどのように類似し、異なるか、学生さんとともに考えました。

 

5.感情介入の方法ー対人「問題」のある子の見えてる世界ー

➡本コンテンツは時間切れになってしまいました。10月の集中講座に持ち越しです。

 

真剣なまなざしで講義に一日中、参加してくれた学生さん並びにゲストの先生方、ありがとうございました。皆さまの研究や日常生活、将来・現在の職務に、本講義の内容が一つでも二つでも活かされることを願っております。

 

また本集中講座開講にあたり、様々なお膳立てをして頂いております千葉大学関係者の皆さま、ありがとうございます。

 

10月の集中講座でもどうぞよろしくお願いいたします。10月の講座では、7月&8月の講座の復習及び微表情検知トレーニング、そして子どものウソをメインテーマに、講義させて頂くことを予定しています。

 

それではまた10月にお会い出来ますことを心待ちにさせて頂いております。

 

 

清水建二

第175回 FJセミナー【化粧錯視】・【表情研究】・【眼鏡メイク】から学ぶ「顔の魅力研究」のお知らせ(2018年8月21日開催)

 

公開セミナーのお知らせです。

 

フレグランスジャーナル社様主催の第175 FJセミナー【化粧錯視】・【表情研究】・【眼鏡メイク】から学ぶ「顔の魅力研究」の【表情研究】編に清水が登壇させて頂きます。2018821日(火)13151650に東京の九段下で行わせて頂きます。

 

清水がお話しさせて頂く内容は次の通りです。

 

テーマ:微表情を活用した理と情のバランス力構築セミナー

内容:微表情とは、抑制された感情が無意識のうちに表れては消え去る微細な顔の動きのことを言います。微表情を読みとることによって、人の微妙な「感情のブレ」を察することができます。「感情のブレ」を察することは、場の空気を読み、コミュニケーションの軸や流れを変える「きっかけ」を知ることに通じます。本セミナーでは、どんな微表情にどんな言葉をかければ相手の心に響くのか?相手のホンネがわかるのか?について科学の目とビジネス現場の手を横断しながら、具体例とともに参加者の皆様と一緒に考えます。

 

弊社はあまり公開セミナーを行っておりませんので、微表情の世界を体感されたい方は、ぜひこの機会にお越し下さい。

 

お申し込み及び詳細は、以下のURLよりよろしくお願い致します。

www.fragrance-j.co.jp

 

 

 

清水建二

 

2018年6月23日(土)キャリタス就活2019DISCOイベント振り返りと7月イベントのお知らせ

 

6月23日(土)にDISCO主催でキャリタス就活2019が東京ビックサイトで開催されました。清水は、【1次面接が通りません。私のなにが悪いの?面接のコツお教えします。】をテーマに50分お話しさせて頂きました。

 

春採用が終わり夏採用になるこの時期、春採用で残念ながら内定に至らなかった学生さん、公務員試験や大学院入試から転向された学生さん、これから就活組の学生さん、などなどがいらっしゃいました。

 

面接官が求めていることと就活生の皆さんが伝えたいこととの祖語を解消し、お互いがwin-winの面接という場を共有できればと思わせて頂きながら、様々なTips、特に感情心理学、認知心理学や表情分析の知見から他の面接セミナーでは聞けないような、面接官に自分を適切に伝える方法をお話しさせて頂きました。人間の認知バイアスを知ることで、誤解ポイントを回避し、適切なタイミングで適切な感情コミュニケーションをして頂ければと願っております。

 

 

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沢山の就活生の皆さまご清聴ありがとうございました。

 

「ESと実際の面接の内容と全く同じにしなくてはいけないのですか?」という質問を頂きましたが、全く同じにしてはいけません。ESの内容と面接とが同じでよいなら、わざわざ直接会う必要がありませんからね。ESでは要約を、面接本番では要約を軸にしつつも、面接官との対話を重視して、時にESに書いていないことに話題が展開していくことを恐れずに、自分をアピールして下さい。

 

さて、まだまだ夏採用は終わっておりません!まだまだ沢山の企業が、まだ見ぬ皆さんのポテンシャルを求めて待っております。来週の7月18日(水)アキバ・スクエア秋葉原UDX2階(JR秋葉原駅 電気街口より徒歩2分)に夏採用本番面接会が開催されます。

 

清水も11:00~11:50のセミナーに登壇させて頂き、皆様に夏採用面接に向けた面接コミュニケーションのTipsをお話しさせて頂きます。

 

面接対策って何やればよいの?とか、面接では何をどう伝えればよいの?とか、疑問をお持ちの方、人と話すのが不得意…そんな就活生の皆様を会場でお待ちしております。感情心理学の知見から自分をきちんと伝える方法や面接という場で感情を適切に扱う方法をご紹介いたします。

 

詳細は以下のURLよりお願い致します。

 

job.career-tasu.jp

 

 

清水建二

2018年5月10日(木)キャリタス就活2019DISCOイベント振り返りと6月イベントのお知らせ

 

本日は、5月10日(木)にDISCO主催で開催されましたキャリタス就活2019の振り返りと同イベント6月23日(土)開催のお知らせをしたいと思います。

 

5月のイベント場所は、東京ドームプリズムホールでした。会場が都内にあるため授業前後や用事のついででも参加しやすかったことと思います。

 

とはいえ、参加者の皆さんの大半がリクルートスーツでしたから、気楽とまで言えないですね。皆さん、真剣そのものの表情をしていましたね。

 

清水は、【超直前!】本命面接を切り抜けるために今すべきこと、とテーマを掲げ50分お話しさせて頂きました。コンテンツは以下の通りです。

 

  1. マインドセット

   1.1 面接について知っておきたいこと

   1.2 ウソはつかない

   1.3 自信をつけるセルフコントロール

   1.4 表情で気持ちをつくる・想いを伝える

 

➡本セクションでは、「自分の心を整え、適切に自分を伝える」方法についてお話しさせて頂きました。「○○なしぐさは、ウソをついていると誤解されたり、自信がない、コミュニケーション能力がないという印象を与えるので▽▽なふうにしよう。」「自信や誠実さを伝える表情はコレ!真剣さを伝えるには2秒間■■な表情をしよう。」「気持ちが沈んできたらこんなポーズをしよう。」こんなことをお話しさせて頂きました。

 

  1. 面接テクニック編

   2.1 面接官をうならすキーアイディア

   2.2 面接ロジックで話す

   2.3 面接官の表情に沿った切り返しをする

   2.4 社会人と話す・面接を繰り返す

 

➡本セクションでは、より具体的かつ面接本に書いてありそうで意外にあまり触れられていない面接テクニックについてお話しさせて頂きました。「自分の感情を自分の体験と○○なように結び付けて話すとオリジナル回答になる。」「面接官の『理解不能を訴えている表情』はコレ。」「面接官のこんな表情に気を付けて会話をすればコミュ力の高さを伝えられる。」そんなことをお話しさせて頂きました。

 

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イベントに参加して下さった就活生の皆さん、ありがとうございました。企業は、フレッシュでエネルギー溢れる皆さんを求めています。多くの企業を回り、本気の社会人と色々対話してみて下さい。新しい世界を垣間見ることで社会に出るのが、きっと、楽しみになると思います。

 

さて、清水が登壇させて頂く次回のキャリタス就活2019ByDISCOのお知らせです。

 

清水が登壇させて頂く日時は、6月23日(土)11:00~11:50です。その後、夕方まで各企業のブースをゆっくり回って頂けます。今回の場所は東京ビックサイトになります。

 

内容は…

 

テーマ:1次面接が通りません。私のなにが悪いの?面接のコツお教えします。

内容:面接が通らないのは自分が気づいていないだけ。ここを変えれば面接官の評価は180度変わる!

無意識に出ている自分のクセや表情、、、

熱意や真剣さを効果的に伝えるにはどうしたらよいのか?

面接官が「もっと聞きたい」と思っている表情や動作は?

思いもよらない質問をされたらどうすればよいのか?

 

当講座では具体的な指針を示し、面接に「通る」コミュニケーション力の高め方と自分の魅力の適切な伝え方をお教えします。

 

参加申し込みは以下のページよりよろしくお願い致します。 

job.career-tasu.jp

 

一人も多くの就活生の皆さんに出会えますことを楽しみにしております。

 

 

清水建二

表情分析という専門技術を学ばれたい方へのアドバイス

 

本日は、表情分析の技術を習得されたい方にアドバイスをさせて頂きたいと思います。

 

まず表情分析とは、

 

表情筋の動きを客観的に記述し、その動きを感情や思考に紐づけし、感情や思考が生じた理由を推定すること、

 

と私は定義しています。

 

この技術を習得するには次の3つについて深い学び及びトレーニングをする必要があります。

 

①表情筋の動きを客観的に記述すること

表情筋の動きを客観的に分析するためのマニュアルを習得する段階です。表情分析のためのマニュアルはいくつかありますが世界標準と呼べるマニュアルはFACSです。正式にはFacial Action Coding System:顔面動作符号化システムと言います。

 

近年、自動的にFACSコーディングしてくれるアプリがありますが、精密な分析においてはFACSを習得した認定FACSコーダーの専門家による分析(視認)の方が、人の顔の動きを正確に分析することが出来ます。

 

また、いつの日か人間の専門家を越える精度を持つ自動化FACSアプリが開発されたとしても、FACSを習得する必要はあると考えます。

 

アプリで出来ても自力で出来ない、という状況は、統計ソフトを使えてもそのロジックがわからない、計算機で計算できても自力で四則計算出来ない、ということと同じだからです。

 

ちなみに日本で表情分析を行っている専門家の中でFACSを習得している方はほとんどいません。自分なりの表情分析の手法を用いているか、経験則か、顔の筋肉に直接電極を差して計測するような特別な計測機器を用いている方が大半です。

 

さてFACSを習得しても、いわゆる人の心は読めません。次の段階に進みます。

 

②感情や思考と紐づけすること

 

FACSでは顔の動きをAUという記号でコード化するのですが、このAUはあくまでも記号です。言わば、顔の動きの目盛りのようなものです。AUの組み合わせがどんな感情や思考を意味すのか、つまりAUと感情・思考とを紐づけする必要があります。

 

それにはどうすればよいか。

 

FACSマニュアルの中に代表的なAUと感情との関連性については書いてありますが、本当に代表的なものだけですので、実務の分析においてFACSを活かすには、大量の論文を読み込む必要があります。

 

ある実験状況で〇〇なAUが観測された、自己報告による感情変化とAUとに●〇な関連が観測された、ある自律神経系の動きとAUの動きに■■な関係が観測された…etc

 

こうした知見の蓄積を収集し、AUの意味付けを行います。FACSの習得には半年ほどの集中的な学習を要しますが、AUと感情・思考との紐づけを出来るようになることの方がFACS習得の何倍も大変な時間と労力が必要です。

 

さて、この段階においてAUと感情・思考との紐づけが出来ました。しかし、このことを持って人の心が読める、にはなりません。

 

単純な話ですが、目の前にいる人が鼻のまわりにしわを寄せる=AU9=嫌悪表情を浮かべていることがわかったとしても、なぜ嫌悪なのか、何に対して嫌悪なのかはわかりません。つまり嫌悪の源泉はこの段階ではわからないのです。

 

したがいまして、次の段階に進みます。

 

③感情や思考が生じた理由について推定すること

 

いわゆる人の心を読む段階です。これは究極的には、名人芸、暗黙知、経験則の世界です。

 

ある文脈で、ある人物が、〇〇な表情を▽▽なタイミングで表出させた。その理由は…

 

こう語るには、その文脈や人物についての深い理解が必要です。もちろんある程度は科学論文から文脈や人物との感情の関連性について学ぶことが可能です。分析過程において分析対象人物の「表情のクセ」からその人物の心に論理的に迫ることも出来るでしょう。

 

しかし人間の心の究極的な世界はまだまだわからないことだらけです。したがいまして、心の推定精度を高めるには、常日頃の科学知見の収集だけでなく、リアルな生を感覚的に、体験的に生きていく必要があるのです。①や②よりずっと大変ですが、ずっと楽しい過程なのです。

 

①の世界を垣間見たい方は、拙著『顔としぐさで相手を見抜く』フォレスト出版を読んでみて下さい。

 

②と③の世界を垣間見たい方は、拙著『微表情を見抜く技術』飛鳥新社を読んでみて下さい。

 

認定FACSコーダーである専門家から表情分析について直接学ばれたい方は、弊社の講座にいらして下さい。次回開講予定は、10月です。8月くらいにお申し込みを開始させて頂きます。弊社HPのニュース・イベント欄にコッソリ表示させますので、ご興味ある方は8月くらいからチェックしてみて下さい。

 

「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く

「顔」と「しぐさ」で相手を見抜く

 

 

微表情を見抜く技術

微表情を見抜く技術

 

 

 

清水建二

開催レポート:2018年4月22日(日)開催!微表情から患者さまの心理を読み取ろうByたんぽぽ薬局(株)

 

先週の4月22日(日)、名古屋のたんぽぽ薬局様の研修所にて「微表情から患者さまの心理を読み取ろう」インターンシップセミナーを行わせて頂きました。

 

対象は薬学部の学生さんです。将来、薬局などに勤めたときに起こり得る様々なシチュエーションをケースに「患者さまの〇〇の表情・微表情のときどうする?」を学生さんに意見を出してもらいながら、表情観察のコツや感情の仕組みなどを紹介させて頂きました。

 

服薬指導中、熟考表情の患者さま…どんなふうに接しますか?

「調子はいかがですか?」に悲しみの微表情で「最近調子が良いです。」…どんな表情で接しますか?

健康指導中、嫌悪微表情の患者さま…どんなアドバイスをしますか?

「お薬飲めていますか?」に恐怖微表情の患者さま…どんな表情で接しますか?

 

などなど、こうしたシュチュエーションを具体的なケースに落とし込み、表情や微表情は動画を見ながら、本当に各表情・微表情を読み取ることができるかを何度もトレーニングし(静止画像で表情・微表情がわかったとしても、動画だとなかなか読み取りは難しいので沢山トレーニングします)、ケース×表情・微表情×接し方を参加してくれた学生さんなんと!ほぼ丸一日、10:00~16:30までさせて頂きました。

 

さらに今回は少人数のセミナーで一人一人の学生さんにじっくり考えて頂き、一人一人から意見を聞くことができ、濃厚なセミナーとなりました。

 

 

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みんなでランチを終え、午後の部スタート!

 

本セミナーの前日にも薬剤師予備校の先生を招いた少人数セミナーが開催されていたようで、一人一人の参加者の学生さんにかけるたんぽぽ薬局さんの本気度が垣間見えました。たんぽぽ薬局さんのモットーは、

 

「薬剤師(ひと)が育つ、薬剤師(ひと)を育てる」

 

です。

 

学生時代を終え社会人となるとき、誰もがその新しい世界に対して期待や不安を抱くと思います。どちらも不確定な未来について漠然と感じられる感情です。楽しいことはあまり明確にわからないでいた方が実現したときその程度は大きくなります。だから期待は想像でとどめておいた方がよいと思います。一方、不安や心配は明確にしておくとよいと思います。予防策を練ることでそれらを回避することもできますし、それらが的中したとしてもダメージを最小限に抑えることができるからです。また不安や心配だったことが実は、心躍るような楽しいことだったり、自分を成長させてくれるものだったり、心配すべきことではなかったりすることもあります。それらは不安や心配を理解しようとしたときに見えてきます。

 

そんな期待や不安を糧に薬剤師(ひと)を育ててくれるのが、たんぽぽ薬局さんなのだなと、本セミナーに限らずたんぽぽ薬局さんの各種研修制度を見ていて感じられてきます。

 

 

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期待や不安を糧に学びを。でも仕事に慣れてくると色々忘れたりします、端折ってしまいます。。そんなとき様々な研修で初心に帰ったり、さらなる高みをめざしたり。

 

本セミナーに参加して下さった薬学部の学生さん、どうもありがとうございました。セミナーで学ばれた表情の観察ポイントと感情の扱い方を一つでも二つでも実践して頂ければ嬉しいです。

 

本セミナーの企画・運営・設営を担当下さったたんぽぽ薬局の人事部の皆さん、どうもありがとうございました。スムーズにとても気持ちよく仕事させて頂くことができました。

 

皆さま、期待しております、またどこかで会える日を。

 

 

おまけ 

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セミナー終了後にちょっと観光?散歩?オアシス21。ここのカフェで仕事して疲れたら水上散歩。名古屋に住んだら習慣化したいと思った瞬間。

 

 

清水建二